夫や妻からの暴力はどこに相談する?警察や婦人相談所でも相談できる?

暴力 相談
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夫や妻から暴力を受けている場合、夫婦間の話し合いで暴力がおさまることはほぼなく、自分の命を守るために速やかに避難する必要があります。

しかし、「行く場所がない。」、「報復されるのが怖い」などの理由で避難をためらい、結果として、よりひどい暴力を受けて命を落としてしまうケースが後を絶ちません。

日本では、配偶者からの暴力に関する相談窓口がいくつも設置されており、相談をきっかけに情報提供、助言、援助、関係機関との連絡調整を行う仕組みが整っているため、まずは暴力の相談機関について知り、実際に相談することを検討してください。

配偶者からの暴力を相談できる相談機関一覧

配偶者からの暴力を相談できる機関としては、夫人相談所などがその役割を担う配偶者暴力相談支援センターが有名になりましたが、その他にも各種機関で暴力に関する相談を受け付けています。

配偶者からの暴力を相談できる主な機関は、以下のとおりです。

  • 配偶者暴力相談支援センター
  • 警察
  • 婦人相談所
  • 女性センター
  • 福祉事務所
  • 保健所
  • 精神保健福祉センター
  • 法務省の人権擁護機関

以下、各施設の概要について解説します。

配偶者暴力相談支援センター

配偶者暴力相談支援センターとは、配偶者からの暴力の防止と被害者の保護のために、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(以下、「DV防止法」という。)」に基づいて全国に設置されている施設です。

  1. 都道府県は、当該都道府県が設置する婦人相談所その他の適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするものとする。
  2. 市町村は、当該市町村が設置する適切な施設において、当該各施設が配偶者暴力相談支援センターとしての機能を果たすようにするよう努めるものとする。

(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律第3条第1項、第2項)

都道府県は、婦人相談所などに配偶者暴力相談支援センターの機能を持たせ、市区町村も、適切な施設が配偶者暴力相談支援センターの機能を持たせています。

配偶者暴力相談支援センターの主な役割は、以下の6つです。

相談方法

電話または面接による相談を受け付けています。

面接による相談を希望する場合、事前に電話予約しておくと待ち時間なく相談することができます。

ただし、配偶者から追われているなど緊急の場合で、警察などに助けを求める時間がない場合は、速やかに相談を求めてください。

配偶者暴力相談支援センターについては、関連記事で詳しく解説しています。

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配偶者暴力相談支援センターとは?夫や妻のDV暴力を相談する場所

警察

配偶者から暴力を受けている場合、警察に相談することもできます。

相談方法

警視庁と各道府県の警察本部では「犯罪被害者の相談窓口」と「警察総合相談電話」という相談窓口を設けており、面接または電話により相談することができます。

配偶者から追われているなど緊急の場合は、110通報するか、最寄りの警察署や交番などに駆け込んで助けを求めてください。

また、配偶者からの暴力を防止するための援助を求める場合、警察本部または警察署に「警察本部長等の援助」を申し出ることにより、以下の援助を受けることができます。

  • 自ら暴力被害を防止するための措置の教示
  • 住所または居所を知られないようにする措置(DV等支援措置)
  • 被害防止交渉に関する事項の助言
  • 加害者への被害防止交渉のための必要な事項の連絡
  • 被害防止交渉を行う場所としての警察施設の利用など

また、配偶者の処罰を求める場合は、最寄りの警察署で被害申告などを行ってください。

婦人相談所

婦人相談所とは、売春防止法に基づいて、全国の都道府県に設置される施設です。

都道府県は、婦人相談所を設置しなければならない。

(売春防止法第34条第1項)

売春をするおそれのある女性の相談や指導、一時保護などを業務とする施設ですが、実務上、女性に関する様々な相談に対応してきており、DV防止法が制定されて配偶者暴力相談支援センターが設立される前から配偶者からの暴力に関する相談や援助を行っていました。
DV防止法が制定された後は、配偶者暴力相談支援センターの機能を担う施設の一つとなっています。

婦人相談所の主な業務の一つである一時保護は、婦人相談所が自ら行うこともあれば、一定基準を満たす民間シェルターなどに委託することもあります。

相談方法

婦人相談所内での面接による相談または電話相談が基本ですが、事情によっては職員が自宅などに訪問する巡回相談も可能です。

女性センター

女性センターとは、男女共同参画社会基本法の趣旨に沿って、都道府県や市区町村などの自治体が独自に設置する女性のための総合施設です。

女性センターという名称が多いですが、男女共同参画センターなど異なる名称を付けている地域もあります。

女性問題の解決、女性の社会的地位向上、女性の社会参画という目的を掲げて、女性が抱える問題全般の相談に応じ、その解決に役立つ情報提供などを行っており、配偶者からの暴力についても相談することができます。

地域によっては配偶者暴力相談支援センターに指定されていたり、配偶者からの暴力を専門に取り扱う窓口を設けたりしている女性センターもあるため、住んでいる地域の市区町村に確認してください。

相談方法

面接による相談が一般的ですが、地域によって相談方法や受付方法が異なるため、事前確認が必要です。

福祉事務所

福祉事務所とは、社会福祉法の基づいて都道府県や市区町村に設置され、社会福祉全般に関する窓口となる施設です。

都道府県及び市(特別区を含む。以下同じ。)は、条例で、福祉に関する事務所を設置しなければならない。

(社会福祉法第14条第1項)

条文上は「福祉に関する事務所」となっていますが、一般的には福祉事務所と呼ばれます。

福祉六法(生活保護法、児童福祉法、母子及び寡婦福祉法、老人福祉法、身体障害者福祉法及び知的障害者福祉法)で規定された援護、育成、更生の措置に関する事務を行っています。

都道府県と市区には設置義務があり、町村は任意で設置することができることになっています。

配偶者からの暴力についても相談することができ、母子生活支援施設への入所を希望する場合も福祉事務所に相談することになります。

相談方法

電話または面接による相談が可能です。

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母子生活支援施設とは?費用、入所理由、一日の流れと母子寮の一覧は?

保健所

保健所とは、地域保健法に基づいて都道府県、政令指定都市、中核市、その他政令で定める市又は特別区に設置され、地域の対人保健や対物保健業務を行う施設です。

保健所は、都道府県、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市、同法第二百五十二条の二十二第一項の中核市その他の政令で定める市又は特別区が、これを設置する。

(地域保健法第5条第1項)

災害医療、感染症、精神保健、母子保健、老人保健など専門的かつ幅広い業務を行っており、配偶者からの暴力についても相談することができます。

ただし、配偶者暴力相談支援センターが設置された後は、同センターへ相談するよう勧められることが多くなっています。

相談方法

電話による相談が基本です。

精神保健福祉センター

精神保健福祉センターとは、精神保健福祉法に基づいて各都道府県に設置され、精神保健、精神障害者の福祉に関する知識の普及、調査研究、相談、指導を行う施設です。

都道府県は、精神保健の向上及び精神障害者の福祉の増進を図るための機関(以下「精神保健福祉センター」という。)を置くものとする。

(精神保健福祉法第6条)

アルコール、薬物依存、認知症高齢者、思春期や青年期の精神医学的問題に関する相談を中心として受け付けていますが、配偶者からの暴力について相談することもできます。

相談方法

電話で相談し、必要に応じて面接による相談が行われます。

法務省の人権擁護機関

法務省の人権擁護機関とは、国民の基本的人権の擁護を目的として法務局に設置された人権擁護部、地方法務局に設置された人権擁護課などのことです。

人権に関する相談を幅広く受け付けたり、人権侵犯事件の調査を行ったりしており、配偶者からの暴力に関する相談も受け付けてもらえます。

相談方法

面接による相談を希望する場合は、法務局と地方法務局が常設している人権相談所へ行って相談します。

電話による相談を希望する場合は、女性の人権問題専用の電話相談窓口「女性の人権ホットライン」を利用してください。

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DVで離婚する方法は?暴力夫との調停・裁判の進め方と慰謝料の相場

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家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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