児童手当の手続き、里帰り出産する時の方法は?15日を過ぎた場合は?

児童手当は、日本国内に住む子供(0歳から15歳まで)を養育する人に、その人が住民登録している市区町村から支給されます。

里帰り出産をする場合、出生届は実家付近の市区町村役場でも提出できますが、児童手当の請求(申請)は、自宅のある地域の市区町村役場で手続きをする必要があります。

しかし、出産後のお母さんは安静にしている必要がありますし、赤ちゃんの手続きが目白押しなので、期限までに提出するのが難しいという人も少なくありません。

そのため、赤ちゃんが生まれてくる前に児童手当の手続きを確認し、「誰が、いつ、どうやって手続きをするか」について確認しておくことが大切です。

この記事では、この記事では、里帰り出産する場合の児童手当の手続きと、期限内に手続きができなかった場合の影響と対応について解説します。

里帰り出産する場合に児童手当の手続きをする人と方法

まず、児童手当の手続きをする人と方法について確認します。

児童手当の手続きをする人

児童手当の手続きをするのは、受給者(児童手当を受給している人)です。

そして、児童手当の受給者は、原則として、夫婦のうち収入が高い方です。

婚姻中で夫の方が収入が高い

里帰り出産をするときに結婚していて、夫が児童手当の受給者になっている場合は、夫が手続きを行います。

婚姻中で妻の方が収入が高い

妻の方が収入が高い場合は、妻が児童手当の請求をすることになります。

ただし、代理人による申請も認められているので、夫や親族に手続きを任せることもできます。

シングルマザーの場合

シングルマザーの場合、女性自身が手続きをするのが原則です。

自分で手続きをするのが難しい場合は、親族などに手続きを委任することを検討します。

児童手当の手続きをする人のまとめ

児童手当の手続きをする人受給者
婚姻中
離婚後

いずれの場合も、代理人による申請(請求)が認められています。

手続きの方法

手続きの方法には、窓口で申請する方法と、郵送による方法があります。

窓口で申請

自宅のある地域の市区町村役場の担当窓口へ行き、手続きをする方法です。

不備不足がなければ当日に受理してもらえますし、請求書の記載の不備や必要書類の不足があれば、その場で担当職員から指摘してもらうことができるので、手続きの時間が短くて済みます。

郵送で申請

児童手当の申請に必要な書類を作成・収集し、まとめて市区町村役場に送付して申請する方法です。

市区町村役場は平日の日中しか開庁していないので、仕事の都合で窓口に行く時間がない場合は郵送で申請することになります。

また、出産した女性が自分で申請する場合、出産後に役場まで出向く体力がない、里帰り先と自宅が遠く窓口申請は時間と労力がかかるというときに郵送申請が便利です。

ただし、不備不足があると書類が返送され、書類を訂正したり追加で収集したりして送り返すことになるので、手続きに余計な時間がかかることがあります。

手続きの方法のまとめ

手続きの方法メリットデメリット
窓口手続きにかかる時間が短い平日の日中しか役場が開庁していない
郵送窓口へ行く必要がない不備不足があると手続きに時間がかかる

里帰り出産する場合の児童手当の手続き

里帰り出産する場合の児童手当の手続きについて、窓口と郵送に分けて解説していきます。

窓口で児童手当の手続きをする

窓口で児童手当の手続きをする場合の請求者、請求場所、請求期間、必要書類は、以下のとおりです。

請求者児童手当の受給者

  • 結婚中:夫婦のうち収入が高い方
  • 離婚後:シングルマザー

代理人:夫や親族など

請求場所自宅のある地域の市区町村役場(児童手当担当課)
請求期間子供の出生により受給資格が生じた日の翌日から15日以内
必要書類
  1. 児童手当・特例給付認定請求書:役場で入手
  2. 認印:シャチハタ(朱肉が不要なタイプ)は不可
  3. 請求者名義の普通預金口座の情報:銀行名、支店名、口座番号
  4. 請求者の健康保険被保険者証
  5. 請求者のマイナンバー確認書類:通知カード、個人番号カード
  6. 請求者の本人確認書類:運転免許証、パスポート、健康保険証など
  7. 請求者本人の課税(所得)証明書
  8. 配偶者の課税(所得)証明書

【代理人が申請する場合】

  • 委任状
  • 代理人の本人確認書類:運転免許証やパスポートなど

課税(所得)証明書について

申請する年の1月1日時点で、申請先の市区町村役場のある地域に住んでいた場合、請求者と配偶者の課税(所得)証明書の提出が省略できることがあります。

児童手当・特例給付認定請求書の「同意書欄」で関係公簿の閲覧に同意すると、担当者が税情報を確認できるようになるので、請求者自身が証明書を提出する手間が省けます。

ただし、地域によって取り扱いが異なるので、事前確認が必要です。

また、申請する年の1月1日時点で、申請地とは異なる地域に住んでいた場合、住んでいた地域の市区町村が発行する課税(所得)証明書を添付する必要があります。

配偶者については、受給者の控除対象配偶者になっている場合は、証明書の提出する必要はありません。

代理人が申請する場合

受給者以外が代理で児童手当の申請をする場合、委任状と代理人の本人確認書類の提出が必要です。

委任状は、申請先の役場やそのウェブサイト上で入手し、請求者が記載しなければなりません。

郵送で児童手当の手続きをする

郵送で手続きをする場合の請求者、請求場所、請求期間、必要書類は、以下のとおりです。

請求者児童手当の受給者

  • 結婚中:夫婦のうち収入が高い方
  • 離婚後:シングルマザー
請求場所自宅のある地域の市区町村役場(児童手当担当課)
請求期間子供の出生により受給資格が生じた日の翌日から15日以内
必要書類
  1. 児童手当・特例給付認定請求書:役場で入手
  2. 請求者名義の普通預金口座の情報:銀行名、支店名、口座番号
  3. 請求者の健康保険被保険者証のコピー
  4. 請求者のマイナンバー確認書類のコピー
  5. 請求者の本人確認書類のコピー
  6. 請求者本人の課税(所得)証明書
  7. 配偶者の課税(所得)証明書

窓口請求の場合と同じく、請求書の「同意書欄」で関係公簿の閲覧に同意した場合、課税(所得)証明書は不要です。

児童手当の申請が遅れた場合

児童手当の申請期間は、子供が生まれた日の翌日から15日以内です。

児童手当には、「児童手当は、請求のあった月の翌月から支給する」というルールがありますが、15日以内に手続きをしないと翌月1ヶ月分は支給されません。

一方で、赤ちゃんが月末に生まれ、児童手当の申請が翌月になった場合でも、15日以内に手続すれば、生まれた月の翌月から支給されます。

生まれた日申請日受給開始月
7月1日7月10日

(15日以内)

8月分から
7月20日

(15日以上)

9月分から
7月20日8月1日

(15日以内)

8月分から
8月10日

(15日以上)

9月分から

請求期限を過ぎても申請することはできますが、遅れた分だけ受給できる児童手当が減ってしまいます。

申請が遅れたことによって受給できなかった児童手当については、さかのぼって請求することはできません。

そのため、赤ちゃんが生まれたら、できるだけ早く手続きができるように準備をしておくことが大切です。

里帰り出産をする場合、女性が自分で手続きをするにしても、夫に手続きを任せるにしても、出産後にバタバタして手続きを忘れてしまいがちです。

赤ちゃんが生まれた後は、出生届、乳幼児医療制度、扶養など手続きが山のように降ってきます。

赤ちゃんが生まれた後に慌てずに済むように、出産前から手続きをする人や時期などについて大まかな予定を組んでおくようにしましょう。

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離婚ハンドブック編集部

投稿者プロフィール

家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って12年の経験を踏まえ、「離婚ハンドブック」では、離婚に関する制度や手続きについて行政・司法機関よりも詳しく分かりやすく解説しています。
また、マイナンバー、国民年金、税金、養子縁組、青年後見など、日常生活の中で利用する制度や手続きを分かりやすく解説する記事も掲載しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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