離婚調停申立書の書き方は?非開示申出書や事情説明書の例文は?

離婚調停申立書
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離婚調停は、申立書を作成する段階から始まっています。

家事事件手続法の施行後、離婚調停を申し立てると申立書のコピーが相手方に送付される取り扱いとなっています。

つまり、初回調停期日の前に申立書などに記載した主張が相手方に伝わり、相手方が離婚調停に向けて準備を始めることになるのです。

そのため、相手方に読まれることを理解し、その反応を予想しながら申立書などを作成しなければなりません。

離婚調停申立書の入手方法

離婚調停を申し立てるには、以下の書類などを提出する必要があります。

  • 離婚調停申立書
  • 標準的な申立添付書類
  • 夫婦の戸籍謄本(全部事項証明書)
  • 年金分割のための情報通知書
  • 住民票
  • 収入を証明する資料
  • 収入印紙
  • 郵便切手
  • 資料入手にかかる費用

離婚調停申立書の入手方法には、裁判所ウェブサイトからダウンロードする方法と家庭裁判所で交付してもらう方法があります。

なお、申立書や標準的な申立添付書類以外の必要書類については、関連記事で詳しく解説しています。

関連記事

離婚調停申立ての必要書類と費用!戸籍、収入印紙、切手等の入手方法!

離婚調停申立書をダウンロードして入手する

離婚調停申立書は、裁判所が全国共通の書式を作成しており、裁判所ウェブサイトでダウンロードすることができます。

一方で、標準的な申立添付書類は、各家庭裁判所が書式を作成しており、それぞれ名称や記載事項が異なります。

  • 申立事情説明書
  • 進行に関する照会回答書

家庭裁判所によっては、裁判所ウェブサイトの各家庭裁判所のホームページ上に申立書や申立添付書類の書式を掲載しており、ダウンロードできるようになっています。

ただし、多くがPDF形式であり、ダウンロードした書式をプリントアウトして手書きで記入する必要があります。

一部の家庭裁判所はワード形式の書式も掲載していますが、思ったとおりに入力できないなど使い勝手が悪いため、手書きで記入した方がストレスを感じずに済みます。

以下、裁判所ウェブサイト内にある書式ダウンロードページ(高等裁判所所在地の家庭裁判所)のリンクを貼っておきます。

上記以外の家庭裁判所でも書式を掲載しているところがあるため、必要に応じて裁判所ウェブサイトの検索ボックスに「住んでいる地域を管轄する家庭裁判所名+夫婦関係調整調停」と入力して検索してください。

離婚調停申立書を家庭裁判所で交付してもらって入手する

離婚調停申立書は、申立てを予定している家庭裁判所で交付してもらうこともできます。

交付してもらえる場所は、家庭裁判所の家事調停担当窓口です。

離婚調停について質問や質問がある場合、家事手続案内で一般的な説明を受けた上で交付してもらえます。

家事手続案内とは、離婚などの問題について家庭裁判所でどのような手続きが利用できるか案内するサービスです。

弁護士などによる法律相談と異なり、離婚の相談をしても答えてもらえませんが、離婚調停については申立書などを確認しながら丁寧に説明を受けることができ、説明後に申立書などを交付してもらえます。

家事手続案内の標準的な受付時間は、以下のとおりです。

  • 午前中:午前9時~11時30分
  • 午後:午後1時15分~午後4時30分

※原則として、受付順に対応され、予約は不可(異なる対応の家庭裁判所もあり)

離婚調停申立書の書き方(一部につき例文や例を表示)

離婚調停申立書や標準的な申立添付書類を入手したら、記載例で書き方を確認しながら作成します。

作成前の準備

実際に離婚調停申立書などを作成する前の準備について確認しておきます。

作成に必要な物

  • 黒色ボールペン
  • 印鑑
  • 朱肉
  • 定規

必要部数の確認

離婚調停申立書申立添付書類は、家庭裁判所には原本とコピーの2部を提出すれば足ります。

しかし、調停期日には調停委員から申立書などに基づいて質問されますし、相手も申立書などの記載に反論するかたちで主張してくるため、作成した書類のコピーでかまわないので手元に1部残しておくと安心です。

誤字・脱字の修正

誤字は、誤字の上に定規で二重線を引き、線の上に訂正印を押します。

誤字を塗りつぶしたり修正テープを使ったりした場合、申立て時に担当窓口で書き直しを指示されることがあります。

書き直すのが望ましいですが、誤った修正をした申立書をコピーし、コピーに記名押印して原本として提出しても受け付けてもらえます。

脱字は、文字が抜けた部分に「{」マークを書いて文字を付け足します。

離婚調停申立書の書き方の留意事項

離婚調停申立書は2ページあり、1ページ目に当事者の人定事項などを記載し、2ページ目に申立ての動機などを記載するようになっています。

基本的には、裁判所ウェブサイトからダウンロードするか、家事手続案内で交付された記載例を参考にすれば作成できますが、留意すべき事項を踏まえて各項目の書き方を簡単に解説していきます。

留意事項1:申立書などのコピーは相手方に郵送される

家事事件手続法が施行された後、申立て時に提出した申立書と申立事情説明書のコピーが調停期日通知書と一緒に相手方へ郵送される取扱いとなっています。

そのため、相手方が読むことを想定し、申立書などに記載する内容を慎重に検討しなければなりません。

特に、相手方に住所や連絡先を秘匿している場合、誤って記載しないよう注意が必要です。

留意事項2:事実を記載する

申立書の内容は、裁判官、調停委員、裁判所書記官、相手方などが読み、記載内容を前提として調停が進行します。

そのため、主張したいことを記載しておかないと十分に取り上げてもらえず、虚偽の記載をすると訂正できなくなります。

例えば、入院加療や精神疾患の診断を受ける程度のDVやモラハラの被害を受けていたにも関わらず、申立書に記載しないと、調停の中で主張しても程度が軽かったのではないかと思われるおそれがあります。

また、虚偽のDVを記載すると、相手方に虚偽であることを立証された場合、調停やその後の離婚訴訟で不利な立場に立たされます。

そのため、事実を率直に記載することが重要になります。

留意事項3:最も望ましい条件を記載する

裁判官、調停委員、相手方は、「申立書の記載が申立人が望む条件だ。」と理解します。

そして、調停委員は「申立書の記載からどこまで譲歩できるか。」というスタンスで接してきますし、相手方は申立書の記載を前提として主張をするため、申立書の記載以上の条件になることはほぼありません。

そのため、申立書に最低限の条件を記載してしまうと、そこからさらに譲歩を求められるという結果になってしまいます。

離婚調停申立書の書き方:1ページ目

1ページ目と2ページ目に分けて書き方を解説します。

事件名

「夫婦関係調整調停申立書 事件名欄」と記載された右側のカッコ内に「離婚」と記入します。

収入印紙貼付欄

収入印紙は、申立て時に持参して受付窓口で貼り付けるのが望ましいです。

大きな誤字・脱字、意味の通らない文章を見つけて書き直したり、受付窓口で書き直しを指示されたりする恐れがあるためえす。

申立先の家庭裁判所

離婚調停の申立てを行う家庭裁判所の名称を記入します。

「家庭裁判所」は印字されているため、その前の名称のみ記入すれば足ります。

【例】

  • 本庁の場合:大阪家庭裁判所御中
  • 市部の場合:大阪家庭裁判所堺支部御中

赤字部分のみ記入

なお、離婚調停の管轄は、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所、または、夫婦の合意した家庭裁判所です。

提出年月日

申立先の家庭裁判所の下には、申立書を提出する年月日(申立て年月日)を記入します。

郵送で申し立てる場合は、発送年月日を記入することになります。

なお、定型書式には「平成」が印字されていますが、2019年5月1日以降は「令和」と印字されます。

申立人の記名押印

申立書の必要事項を全て記入した後、署名して押印します。

添付書類

添付書類欄は、空欄で提出すれば担当職員が添付資料を確認した上で□にチェックしてくれます。

記入する場合は、申立て時に添付する資料の名称の横にある▢にチェックマークをつけてください。

申立人・相手方

申立人の本籍、住所・郵便番号、氏名(フリガナ)、生年月日(年齢)を記入します。

本籍
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)の記載どおりに省略せず記入

例:「6丁目7番」を「6-7」と省略しない

  • 外国人の場合は国籍を記入
住所
  • 都道府県から記載
  • 住民票の記載どおりに省略せず記入(住民票がない場合は運転免許証)

例:2丁目3番4番地を「2-3-4」と省略しない

  • 相手方に現住所を知られたくない場合、別居前の住所や実家の住所を記載
  • 実家など誰かの家の住所を記載する場合、(○○方)に苗字を記載する
氏名
  • 戸籍謄本(全部事項証明書)の記載どおりに記入

例:旧字体を常用漢字にしない

生年月日 戸籍謄本(全部事項証明書)の記載どおりに記入

対象となる子

対象となる子の欄には、未成年の子ども(離婚時に親権者を決める必要がある子ども)の住所、氏名(フリガナ)、生年月日(年齢)を記入します。

未成年の子どもが複数人いる場合、先に生まれた子どもから順番に記載します。

住所は、申立人と同居、相手方と同居、その他から選択し、当てはまるものの横にある▢にチェックを入れます(その他の場合はカッコ内に住所を記入)。

離婚調停申立書の書き方:2ページ目

離婚調停申立書の2ページ目は、申立ての趣旨と申立ての理由、申立ての動機を記入します。

申立ての趣旨

離婚を求める場合、申立ての趣旨欄の右側の「1 申立人と相手方は離婚する」の数字に〇をつけます。

付随申立て欄は、離婚に伴う条件のうち主張するものの数字に〇をつけ、具体的な内容を記入します。

親権者
  • 夫婦間に未成年の子どもがいる場合、離婚時に子どもの親権を決める必要がある
  • 下線部に親権を主張する子どもの「続柄と名前」を記入

例:長男○○については父、長女△△については母

面会交流
  • 非監護親と子どもの面会交流を主張する場合、申立人または相手方の横にある▢にチェックをつける。
  • チェックをつけていなくても、調停時には確認される
養育費
  • 非監護親に養育費を主張する場合、申立人または相手方の横にある▢にチェックをつける。
  • 養育費の支払いを求める子どもの続柄と名前、希望する月額の養育費を記入(決められない場合は相当額の横の▢をチェック)
  • 原則として、算定表を用いて夫婦の収入と子どもの人数から算出した金額をベースに希望額を記入する
財産分与
  • 財産分与を主張する場合、希望する金額を記入する
  • 夫婦の共有財産が不明である場合や、不動産などの場合は相当額の横の□をチェック
慰謝料
  • 不貞や悪意の遺棄など、相手方が離婚原因を作ったことに対して慰謝料請求する場合、希望する金額を記入
  • 金額が決まらない場合などは相当額の横の□をチェック
年金分割
  • 年金分割を主張する場合、按分割合0.5の横の□にチェックするか、希望する割合を記入

※0.5以上は認められない

その他 その他、離婚時に解決したい事項があれば、内容を簡潔に記入する

申立ての理由

申立ての理由欄には、同居・別居の時期を記入します。

同居を始めた日は、事実婚(内縁)関係にあった期間も含めて初めて同居した日を記入してください。

不明な場合、分かる範囲で年や月を記入すれば足ります。

別居をした日は、最後に別居した日を記入します。

申立ての動機

申立ての動機には、以下の項目が印字されています。

  1. 性格があわない
  2. 異性関係
  3. 暴力をふるう
  4. 酒を飲みすぎる
  5. 性的不調和
  6. 浪費する
  7. 病気
  8. 精神的に虐待する
  9. 家族をすててかえりみない
  10. 家族との折合いが悪い
  11. 同居に応じない
  12. 生活費を渡さない
  13. その他

離婚したいと思った理由として当てはまる項目に〇をつけます(複数選択可)。

申立ての動機のうち、最も重要と思うものには◎をつけることになっています。

最高裁判所が公表している司法統計では、家庭裁判所に申し立てられた婚姻関係事件の「申立ての動機」が集計されています。

申立ての動機 申立人
性格が合わない 11,030件 18,846件
異性関係 2,547件 7,987件
暴力を振るう 1,500件 10,311件
酒を飲み過ぎる 435件 2,964件
性的不調和 2,316件 3,500件
浪費する 2,218件 5,000件
病気 705件 890件
総数 17,918件 47,807件

※婚姻関係事件:夫婦関係調整(離婚・円満)、同居協力扶助、婚姻費用分担事件

※申立ての動機:申立人が挙げた主な動機を3つまで集計

出典:裁判所|平成29年度司法統計年報|婚姻関係事件数―申立て動機別

申立添付書類の書き方

申立添付書類には、申立事情説明書、進行に関する照会回答書、連絡メモ、非開示希望に関する照会書があります。

いずれも各家庭裁判所によって名称や項目が微妙に異なるため、以下、一般的な記載項目について解説します。

申立事情説明書

申立事情説明書は、申立て時に申立書と一緒に提出する、申立ての内容について具体的な内容を記載する書面です。

相手方には送付されませんが、相手方の申請により閲覧や謄写(コピー)が許可される可能性があります。

家庭裁判所の係属歴

申立ての理由となった夫婦間紛争について、過去に調停や審判をしたことがあるか否かを選択し、□にチェックをつけます。

調停や審判をしたことがあり、現在も事件が係属中の場合は、時期、申立人の氏名、事件番号を記載します。

終局していれば、「すでに終わった」の横にある▢にチェックをつけます。

夫婦が不和となったいきさつや調停を申し立てた理由

夫婦関係が悪化した経緯や調停申立てに至る経緯を具体的に記入します。

調停で対立すると思われる内容

調停で対立することが予想される内容について、以下の項目から当てはまるものにチェックをつけます(複数回答可)。

  • 離婚のこと
  • 同居または別居のこと
  • 子どものこと(親権、養育費、面会交流、その他)
  • 財産分与の額
  • 慰謝料の額
  • 負債のこと
  • 生活費のこと
  • その他

同居家族

申立人と相手方の同居家族の氏名、年齢、続柄、職業などを記入します。

申立人と相手方自身の情報も記入する必要があります。

申立人と相手方が同居を継続している場合、申立人欄にまとめて記入します。

当事者の収入

申立人と相手方の月収(手取り)額と賞与(回数)額を記入します。

実家などの援助を受けていれば援助の月額を、生活保護を受けていれば保護費の月額も記入しなければなりません。

住宅の状況

申立人と相手方の住宅状況(自宅、家族所有、賃貸、その他)について、当てはまる項目にチェックします。

賃貸の場合は賃料月額を記入します。

財産の状況

申立人と相手方の資産や負債の有無と内容を記載します。

資産がありの場合は土地・建物・預貯金・その他から、負債がありの場合は住宅ローンとその他のうち当てはまるものにチェックをつけます。

子どもの監護者

調停申立て時点で子どもを監護している人を申立人、相手方、その他から選択します。

非監護親と子どもの関係

非監護親と子どもの連絡や交流状況について記入します。

直接面会交流している、電話やメールで間接的に交流している、面会交流が途絶えているなどの選択肢から当てはまるものにチェックをつけます。

子どもに対する説明

子どもに対して、夫婦の離婚や今後の生活について説明したか否か、説明した場合は具体的な内容を記入します。

子どもに関する心配

父母の不和や別居などの影響で子どもに影響が出ている場合、具体的な内容を記入します。

例えば、不登校がちになった、精神科に通院し始めたなどの状況を端的に記入することになります。

子どもが目に見えて不安定な状態であることが明らかな場合、初回調停期日から家庭裁判所調査官が同席し、子どもの調査が検討されることがあります。

裁判所への子どもについての要望

子どものことで裁判所に要望があれば記入します。

例えば、子どもの調査を実施する場合、試験や部活の大会の時期は避けてほしいなどと書いておきます。

進行に関する照会回答書

進行に関する照会回答書は、調停の進行に役立つ情報を記入する書面です。

他の書面と異なり、進行に関する照会回答書は相手方に送付されず、閲覧やコピーの対象にはなりません。

離婚調停申立てについての夫婦間の話し合い

夫婦間の話し合いの有無と理由についてチェック方式で回答します。

ありの場合は、感情的で話し合えなかった、冷静であったが話し合いはまとまらなかった、態度がはっきりしなかったなどから選択します。

なしの場合、話し合いに応じない、話し合っても無駄だと思ったなどから選択します。

相手方の出頭見込み

相手方が調停期日に出頭するかどうかについて、申立人の主観的な見込みを「応じると思う」、「応じないと思う」、「分からない」から選択します。

選択に理由があれば記入しておきます。

調停での話し合いの進行

調停での話し合いが円滑に進むかどうかについて、申立人の主観的な見込みを「進められると思う」、「進められないと思う」、「分からない」から選択します。

理由があれば、具体的に記入します。

相手方に申し立てを知らせたか

離婚調停申し立てを相手方に知らせたか否かについて回答します。

知らせていない場合、「知らせる」、「知らせるつもりはない」、「知らせにくい」から当てはまるものにチェックします。

相手方の暴力など

相手方にDV、モラハラ、粗暴な言動や態度が見られた場合、当てはまるものを選択し、時期や頻度、治療の有無、保護命令の申立て、調停期日における相手方の行動について回答します。

差支えの日

裁判所に出頭できない曜日があれば、あらかじめ記入しておくことができます。

ただし、調停期日は相手方だけでなく裁判所や調停委員の都合も踏まえて調整するため、必ずしも要望が聞き入れられるとは限りません。

裁判所への要望

調停進行について裁判所へ要望があれば、記入します。

例えば、DV加害者で保護命令を受けている相手方と遭遇したくないため、動線を分け、調停終了後は先に帰宅したいなどと書いておきます。

「必ず親権を自分にしたい。」など離婚の条件面の要望を記載する欄ではないため、注意してください。

関連記事

進行に関する照会回答書とは?提出しないデメリットは?

申立添付書類の書き方の留意点

申立書は、家事事件手続法施行によって相手方へ送付される取扱いとなったことで相手方を意識する必要が生じ、記載できる内容が限定されました。

その分、申立添付書類の記載項目が充実し、以前は申立書に記載していた紛争の経緯や主張の具体的内容を記載できるようになっています。

離婚調停の担当裁判官や調停委員は、期日前に申立書や申立添付書類に目を通し、大まかな調停の方針を立ててから初回期日に臨むことになっています。

離婚したい事情が分かりやすく説得力のある文章で記載されていれば、申立人の主張を踏まえた進行を検討してもらえますが、意味不明な内容であれば、「申立人に問題があるかもしれない。」と思われてしまう可能性があるのです。

そのため、申立添付書類は、申立書以上に慎重に作成する必要があります。

申立添付書類作成の留意点1:相手方に見られるか否かを意識する

申立時に提出する書面は、相手方に見られるか否かという観点から3つに分類できます。

相手方 具体的な書面
送付される 申立書
閲覧謄写が許可される可能性がある 申立事情説明書
見ることができない 進行に関する照会書

上記は標準的な取り扱いであり、例外があります。

例えば、進行に関する照会回答書は、原則として「閲覧謄写の対象とはならない」とされていますが、「相手方に見せることはない」、「記録に綴らない取扱いとする」などと表現している家庭裁判所もあり、表現が全国一律ではありません。

したがって、相手方に知られたくない情報を申立添付資料に記載する場合、事前に相手方の目に触れる可能性があるか否かを確認しておく必要があります。

申立添付書類作成の留意点2:事実を記載する

申立書と同じく、嘘を記載すると、発覚した場合に不利な立場に置かれることになります。

「調停は裁判ではないから、嘘が発覚することはない。」と思うかもしれませんが、発覚した時のリスクの大きさを考えてください。

また、裁判官は嘘と真実を見分けるプロですし、子どもの調査などのために調停に出席する家庭裁判所調査官は、心理学などの知識やノウハウを豊富に備えた職員です。

調停段階ならともかく、離婚訴訟になれば少しの矛盾でも厳しく追及され、主張が虚偽だと認定されると離婚が認められなかったり、不利な条件での離婚を強いられたりすることになります。

事実を自分が見聞きしたとおりに記載してください。

申立添付書類作成の留意点3:感情表現は省略する

離婚紛争下に置かれていると、相手方への恨みつらみを抱え、吐き出し口を求めている人が多いものです。

しかし、申立添付資料に相手方への不平不満を書き連ねても、読み手である裁判官や調停委員は「何が言いたいのか分からない。」、「具体的な主張が見当たらない。」と困惑するだけですし、相手方は「自分のことを棚に上げて。」と反感を強めます。

そのため、感情表現はできる限り控え、夫婦関係悪化の原因となった事実や調停で主張したいことについて、調停委員が理解して納得できるよう、具体的かつ簡潔に記載することが大切です。

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言いたいことを箇条書きにして、その後、肉付けしていくと読みやすい文章になることが多いものです。

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離婚ハンドブック編集部

投稿者プロフィール

家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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