認知症ケア専門士とは?受験資格や合格率、更新に必要な単位は?

認知症ケア専門士
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日本においては、高齢化に伴う認知症患者の大幅な増加が予測されており、認知症患者のケアに携わる人の確保が重要な課題となっています。

認知症ケア専門士は、認知症のケアに関する資格の一つです。

この記事では、認知症ケア専門士とは、試験(受験資格、合格率、1次試験、2次試験)、資格の更新について解説します。

認知症ケア専門士とは

認知症ケア専門士とは、一般社団法人日本認知症ケア学会が設けている試験制度、または、試験に合格することで得られる資格です。

認知症ケア専門士は民間資格ですが、取得した人の多くが医療や福祉の最前線で活躍しています。

また、資格は更新制で、資格取得後も論文投稿や講座への参加などで単位を取得する必要があるなど、常に認知症ケアの最新の知識やノウハウを習得することが求められています。

認知症ケア専門士制度の目的

日本認知症ケア学会が掲げる認知症ケア専門士制度の目的は、以下のとおりです。

認知症ケアに対する優れた学識と高度の技能,および倫理観を備えた専門技術士を養成し,わが国における認知症ケア技術の向上ならびに保健・福祉に貢献すること

引用:日本認知症ケア専門士公式サイト

厚生労働省の発表では、認知症を発症している65歳以上の高齢者は、2012年時点で推計約462万人おり、2025年には700万人を超えるとされています。

また、認知症予備軍と言われている軽度認知障害(MCI)の人も、2012年時点の約400万人から2025年には約600万人に増加すると推計されています。

認知症ケア専門士制度は、増加する認知症や軽度認知障害(MCI)の人とその家族を適切にケアするために設けられた制度です。

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認知症ケア専門士の人数

日本認知症ケア学会の発表では、2017年9月時点における認知症ケア専門士の人数は、約3万3000人です。

認知症ケア専門士試験の合格率

認知症ケア専門士試験は、2003年の日本認知症ケア学会総会で認定試験の実施が決定し、2005年に第一回試験が実施されました。

その後、半年ごとに試験が実施され、各回の合格者は2400~6000人前後、合格率は42.2~64.9%の範囲で推移しています。

認知症ケア専門士が活躍している場所

認知症ケア専門士資格保持者は、医療機関、デイサービスセンター、グループホーム、特別養護老人ホーム、介護老人保険施設などの医療・福祉機関で活躍しています。

介護福祉士、介護支援専門員、ヘルパー、看護士、社会福祉士、作業療法士、保健師、栄養士など他の資格を保持している人もたくさんいます。

認知症ケア専門士試験の受験資格と試験

認知症ケア専門士の資格を取得するには、日本認知症ケア学会が行う試験に合格する必要があります。

認知症ケア専門士試験の受験資格

認知症ケア専門士の受験資格があるのは、「認知症ケアに携わる施設等で、過去10年間のうち3年以上、認知症ケアの実務経験がある人」です。

実務経験については、認知症を専門に扱う施設等に限らず、仕事で認知症ケアに携わっていれば受験資格を満たします。

試験を受けるには、受験願書(受験の手引)にある「認知症ケア実務経験証明書」を勤務先の施設等(退職している場合は認知症ケアに携わっていた施設等)に提出して、認知症ケアの実務経験を認定してもらう必要があります。

年齢制限はありませんが、3年以上の実務経験が必要となるため、受験できるのは早くても21歳以降です。

また、あくまで仕事として認知症ケアに携わっている必要があり、ボランティア経験は実務経験の期間には含まれません。

認知症ケア専門士試験の日程

2019年6月現在、1年に1回のみ実施されています。

申請から資格取得までの流れは、以下のとおりです(カッコ内は2018年度の日程)。

  1. 第1次試験申請(2018年3月9日~4月10日)
  2. 第1次認定試験(筆記)(2018年7月8日)
  3. 第2次試験申請(2018年8月20日~9月20日)
  4. 第2次認定試験(論述・面接)(2018年12月2日)
  5. 合格発表
  6. 登録申請
  7. 資格取得

第1次試験の内容

第1次試験は筆記試験です。

試験科目、試験時間、問題数は、以下のとおりです。

  • 認知症ケアの基礎(60分、50問)
  • 認知症ケアの実際Ⅰ:総論(60分、50問)
  • 認知症ケアの実際Ⅱ:各論(60分、50問)
  • 認知症ケアにおける社会資源(60分、50問)

五者択一の選択型で、単純な正誤問題だけでなく、複数の選択肢のうち正しい組み合わせを選ぶ組み合わせ問題もあります。

科目ごとに合格不合格が判定され、第2次試験に進むには4科目すべてで合格する必要があります。

合格のラインは年度によって異なりますが、おおむね正答率70%前後に設定されています。

合格した科目は合格年度から5年間有効なので、有効期間中は不合格だった科目のみ受検することで足ります。

つまり、5年以内に4科目に合格すれば、第2次試験に進むことができます。

第2次試験の内容

第1次試験の4科目すべてに合格すると、合格発表と同時に事例に対する論述問題が2題送付されてくるので、第2次試験申請期間の末日までに回答し、第2次試験申請書類に同封するかたちで返送します。

第2次試験では、約20分間のグループディスカッションを行います。

グループディスカッションは、6人1組で行われ、認知症ケアに必要な知識(第1次試験の内容)がインプットされているかどうか、その知識を認知症ケアの現場でどのように活用できるかについて試験されます。

ポイントは、グループディスカッションの前にメンバーと会話し、ディスカッションしやすい環境を整えておくことです。

ディスカッションメンバーは試験会場内で発表され、試験開始までにメンバーと話すことが認められているので、自己紹介をして関係性を築いておきましょう。

ディスカッションのテーマは試験場に入る直前に発表されるため、ディスカッションの役割決めや方向性まで打ち合わせることはできませんが、「初対面でなくなる」だけでも緊張感が和らぎ、ディスカッションも円滑に進みやすくなります。

ディスカッションで求められるのは、発言した量ではなく発言内容です。

具体的にいうと、認知症やそれに関する制度・社会資源などを正しく理解し、ディスカッションのテーマ(事例)について適切にアセスメントして介護計画が立てられているかどうかがチェックされます。

また、他のメンバーの言葉に耳を傾け、場に即した発言をしているかどうかも重要です。

認知症ケアの現場では、周囲の人と円滑に連携しながら自分の力を発揮できることが重要であり、個人プレイは求められていないからです。

認知症ケア専門士の資格更新と必要な単位

認知症ケア専門士制度では、資格保持者の生涯学習活動が推奨されており、資格も5年ごとの更新制となっています。

資格の更新には、5年間の間に30単位以上を取得し、更新手続を行う必要があります。

取得して終わりではなく、認知症ケアについて常に最新の知見を身に着け、ケアの質を維持・向上することが求められているのです。

日本認知症ケア学会が定める、更新に必要な単位の取得方法は、以下のとおりです。

  • 学術集会等への参加
  • 生涯学習プログラム等への参加
  • 機関紙等への論文発表

学術集会等への参加

日本認知症ケア学会の大会、地域大会、学会認定の国際学会、その他の学会等への参加や座長を務めることにより、2~8単位が付与されます。

生涯学習プログラム等への参加

日本認知症ケア学会や地域部会が開催する講演、セミナー、学会認定の講演などに参加することで、1~5単位が付与されます。

機関紙等への論文発表

日本認知症ケア学会の会誌などへの論文投稿により、1~8単位が付与されます。

単位の内容について

資格更新に必要な30単位のうち20単位以上は、学術集会への参加または生涯学習プログラム等への参加によって獲得する必要があります。

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また、5年間に40単位以上を獲得した場合、次回の更新時に更新特別単位(10単位)を持ち越すことができます。

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離婚ハンドブック編集部

投稿者プロフィール

家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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