認知症ライフパートナーとは?検定試験の合格率と難易度は?

認知症患者の増加に伴い、認知症を正しく理解して正しい知識を持ち、介護・ケアに携わる人の需要が高まっており、認知症に関する様々な資格制度が登場しています。

認知症ライフパートナーもその一つで、アクティビティ活用によるケアを重視した資格です。

この記事では、認知症ライフパートナーの概要と検定試験(受験資格、内容、難易度、合格率)について解説します。

認知症ライフパートナーとは

認知症ライフパートナーとは、一般社団法人日本認知症コミュニケーション協議会が認定する民間資格です。

以前は、基礎検定と応用検定の2種類があり、誰でも試験に合格すれば資格を取得できていました。

しかし、2016年に試験制度が変更されたことで、2019年6月現在は3級(旧基礎検定)、2級(旧応用検定)、1級(新設)という3つの級が設けられ、1級検定には受験資格が設定されました。

認知症ライフパートナー制度の目的

認知症ライフパートナー制度の目的は、以下のとおりです。

認知症の人に対して、これまでの生活体験や生き方、価値観を尊重し、日常生活をその人らしく暮らして行けるように、本人や家族に寄り添い、サポートできる人

引用:日本認知症コミュニケーション協議会|検定試験:検定概要

認知症の人は、症状が進行するにつれて言葉によるコミュニケーションが難しくなっていきます。

そのため、認知症の人のケアには、非言語的なコミュニケーションや音楽や園芸などのアクティビティが重要な意味を持ちます。

認知症ライフパートナー制度は、言葉によらないケアにより、認知症の人が過去の経験を踏まえてその人らしく生活していけるよう、本人やその家族をサポートする人の養成を目指しています。

認知症の非薬物療法(アクティビティケア)

認知症のアクティビティケアとは、音楽、芸術、園芸、動物との触れ合いなど言葉を必要としない活動により、機能訓練や生活の質(QOL)の維持・向上を目指すケアです。

認知症の治療は薬物療法と非薬物療法の2種類に大別されますが、アクティビティケアは非薬物療法の一つに分類されます。

認知症のケアで活用されるアクティビティケアには、運動、音楽、園芸、芸術、家事などたくさんの種類があり、本人の趣味や生活歴、残存能力などに応じて柔軟に設定します。

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認知症ライフパートナーの人数

認知症ライフパートナー検定は2009年に開始されましたが、公開されているのは受験者数のみで、合格者(資格取得者)の人数は不明です。

認知症ライフパートナー検定の合格率

以前の試験制度における合格率は、基礎検定が60~70%前後、応用検定が40~70%前後でした。

現在の試験制度に代わってからの合格率は、3級(旧基礎検定)が55~80%、2級(旧応用検定)が60~70%、1級が50%前後です。

ここ数年の3級と2級の受験者数、合格率、平均点は、以下のとおりです。

3級

  • 2016年夏(第15回):356人、78.5%、78.7点
  • 2016年冬(第16回):609人、54.5%、69.1点
  • 2017年夏(第17回):493人、82.6%、80.3点
  • 2017年冬(第18回):375人、62.1%、72.6点
  • 2018年夏(第19回):405人、61.5%、72.6点
  • 2018年冬(第20回):448人、61.2%、71.5点

2級

  • 2016年夏(第13回):545人、68.3%、74.0点
  • 2016年冬(第14回):854人、51.5%、68.9点
  • 2017年夏(第15回):706人、48.7%、68.8点
  • 2017年冬(第16回):689人、37.9%、65.0点
  • 2018年夏(第17回):670人、48.1%、67、7点
  • 2018年冬(第18回):781人、67.6%、74.1点

認知症ライフパートナーが活躍している場所

認知症ライフパートナー検定合格者は、各種医療・介護の施設等で活躍しています。

また、医療・介護の現場以外では、認知症の家族がいる人や、地域の認知症患者をサポートするボランティアをしている人なども検定試験の勉強で身に着けた知識や技術を活かしています。

認知症ライフパートナー検定

認知症ライフパートナーになるには、日本認知症コミュニケーション協議会が作成した検定に合格する必要があります。

認知症ライフパートナーの受験資格

3級検定と2級検定には受験資格が設定されておらず、誰でも受検することができます。

また、3級検定と2級検定を併願受検することもできるようになっています。

一方で、1級検定には「2級検定に合格していること」が受験資格として設定されています。

認知症ライフパートナー検定の日程

3級検定と2級検定は、年2回、夏季と冬季に実施されます。

1級検定は、年1回、冬季のみの実施です。

申込みから結果発表までの流れは、以下のとおりです。

  1. 検定試験申込み
  2. 検定試験受験
  3. 結果発表

認知症ライフパートナー3級検定

マークシート方式で、試験時間は2時間です。

合格基準は、100点満点中70点以上です。

「認知症ライフパートナー検定試験3級公式テキスト」から以下の範囲が出題されます。

  • 認知症とは
  • 認知症の理解とケアの基本
  • 認知症とコミュニケーション
  • 認知症とアクティビティ
  • 認知症ケアに関する社会資源
  • 認知症に関する相談機関

認知症ライフパートナー2級検定

マークシート方式で、試験時間は2時間です。

合格基準は、100点満点中70点以上です。

「認知症ライフパートナー検定試験2級公式テキスト」から以下の範囲が出題されます。

  • 認知症の主な疾患と特徴
  • 認知症の理解と対応
  • 認知症の予防と対応
  • 認知症と生活習慣
  • アクティビティ・プログラムの立案
  • かかわりのためのコミュニケーション
  • アクティビティの種類と活用
  • 認知症高齢者と居住環境
  • 地域資源・制度の活用と連携
  • 認知症に関する相談機関

3級検定と比較すると、認知症に対するより実践的な知識が求められていることが分かります。

認知症ライフパートナー1級検定

1級検定は、前半(午前)と後半(午後)に分けて行われます。

前半はマークシート方式(2時間)、後半は記述方式(2時間)の試験です。

合格基準は100点満点中70点以上です。

「認知症ライフパートナー検定試験1級公式テキスト」の記載内容を中心に出題されますが、テキスト以外からの出題もあり、2級検定よりも専門的かつ実践的な知識が求められます。

  • 認知症ケアの基本的理念
  • 認知症の人の主な疾患と心理的特徴
  • 認知症の人と地域包括ケア
  • 認知症予防と運動
  • 暮らしの中の認知症予防とアクティビティ・ケア
  • アクティビティ・プログラムの立て方
  • アクティビティ・ケアの実践の立案と進め方
  • 認知症に関わる制度の理解と活用
  • 高齢者・認知症の人の居住環境

3級検定や2級検定以上に、認知症ケアの指導的役割を担う人を養成することを強く意識した内容になっており、認知症の人やその家族への包括的なケアまで問われます。

2級検定に合格していれば受験できますが、医療・介護の現場で認知症ケアを実践している人でも難しい内容が多く、認知症ケアの経験がない人にとってはかなり難易度が高い試験です。

認知症ライフパートナー検定に合格するメリット

認知症ライフパートナー検定は、2009年に始まった新しい検定で、検定試験に合格して得られるのは一団体が認定する民間資格です。

そのため、履歴書に書くと評価される、施設等で給与に反映されるなどの効果はほとんど望めません(1級検定合格者については、評価する施設等が出始めています。)。

ただし、検定試験の勉強をすることで、認知症についての正しい理解と知識が身につく上、アクティビティケアの実践的な知識も得られることは大きいです。

また、他の認知症に関する資格と異なり、一度検定試験に合格すれば、その後は更新の必要がありません。

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離婚ハンドブック編集部

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家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って12年の経験を踏まえ、「離婚ハンドブック」では、離婚に関する制度や手続きについて行政・司法機関よりも詳しく分かりやすく解説しています。
また、マイナンバー、国民年金、税金、養子縁組、青年後見など、日常生活の中で利用する制度や手続きを分かりやすく解説する記事も掲載しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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