認知症は何科を受診する?認知症専門医とは?診察・問診の内容は?

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「認知症かもしれない」と思ったら、何かの受診を考えますか?

また、家族に認知症を疑うような言動が現れたら、何科を受診させますか?

さらに、認知症の疑いで受診したときに、医師から何を聞かれ、どんな検査をされるか知っていますか?

この記事では、認知症で受診する科、認知症専門医、診察・問診の内容について解説します。

認知症は何科を受診するか

一般的に、認知症の疑いがあるときに受診を検討するのは、精神科、心療内科、神経内科、脳外科などが多いものです。最近は「物忘れ外来(物忘れなどの症状が加齢によるものか認知症によるものかなどを診断する外来)」を開設する病院が増えており、そこの受診を考える人も増えています。

しかし、認知症の疑いがあると思ったら、まずは主治医(かかりつけ医)に相談するのが第一歩です。

主治医は、従前の症状や病歴などを把握してくれているので、いきなり精神科や物忘れ外来へ行くよりも安心して受信できるはずです。

主治医が精神科医などで認知症に詳しい医師であれば、そこで診察や検査を受けて診断までしてもらうことができますし、専門外であれば認知症専門医や認知症専門医がいる病院などを紹介してくれます。

主治医がいないときは、地域包括支援センターなどに相談し、認知症専門医がいる病院などを紹介してもらったり、日本認知症学会のウェブサイトから認知症専門医を検索したりして受診先を決めます。

認知症専門医とは

認知症専門医とは、日本認知症学会の会員のうち、認知症の診療について豊富な知識や経験を持ち学会の審査に合格した医師のことです。

認知症専門医制度は、2008年から申請の受付が開始された新しい制度ですが、認知症高齢者の増加とともに需要が高まっています。

日本では、高齢化が急増するのに伴って認知症患者も増加の一途をたどっています。

厚生労働省の発表では、65歳以上の高齢者のうち認知症を発症している人は、2012年時点で推計約462万人(約15%)、2025年には700万人を超えると推計されています。

認知症患者数と割合の推移

参考:日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究(平成26年度厚生労働科学研究費特別研究事業 九州大学 二宮教授)による速報値

一方で、認知症の診療について豊富な知識や経験を有する医師が不足しており、認知症の診療や介護、ケア、科学的な根拠に基づいて認知症医療に従事する医師を増やしていくことが求められています。

そこで、日本認知症学会が立ち上げたのが認知症専門医制度です。

認知症専門医制度により、認知症に関する研究成果の還元や、認知症の予防、早期診断と早期治療の推進を行うなどして、認知症医療全体の質を向上させることが目指されています。

認知症専門医については、日本認知症学会のウェブサイトで確認することができます。

ウェブサイトから確認できるのは、各都道府県で認知症医療に携わる認知症専門医の氏名、所属の病院など、病院などの住所・連絡先・診療時間などです。

日本認知症学会とは

日本認知症学会とは、認知症に関する科学的研究の進歩発展や、研究成果の還元を目的とする学会です。

1982年に第1回老年期脳障害研究会が開催されたのを皮切りに、1988年に日本痴呆学会と改称され、2005年に現在の日本認知症学会に改称されています。

学術集会の開催や学会誌の発行、認知症専門医の審査などを行っており、認知症に関わる医師の多くが会員となっています。

日本老年精神医学会の専門医

日本老年精神医学会とは、老年精神医学の知識や経験を有しているまたは同分野に関心を持つ人が、研究成果の発表や情報交換を行うことを目的とする学会です。

1986年に老年精神医学研究科医として発足し、1988年に日本老年精神医学会として改組されており、2013年には公益社団法人となっています。

日本老年精神医学学会でも専門医制度を設けており、老年精神医学について豊富な知識や経験を有する医師を「日本老年精神医学会専門医」と認定しています。

日本老年精神医学会専門医は、認知症専門医と同様、全国の認知症に関わる病院などに勤務し、認知症医療の第一線で活躍しています。

日本老年精神医学会専門医は、日本老年精神医学会のウェブサイトから検索することができます。

認知症の診察・問診

医師が、認知症の疑いがある人の診察で確認する主な内容は、以下のとおりです。

  • 氏名、年齢、生年月日、職業
  • 日常生活の様子と生活に支障を及ぼしている症状
  • 症状が現れ始めた時期ときっかけ
  • 症状の推移
  • 既往歴
  • 生活史(生まれ育った場所、学歴、職歴、結婚歴、家族など)

また、記憶力や見当識の確認のため、朝起きた時間、朝食、自宅から病院までの経路、受診した年月日、病院の名前などを確認されます。

氏名、年齢、職業

受診した人の氏名、年齢、職業などを確認されます。

記憶障害や見当識障害があると、年齢、生年月日、職業などが正しく答えられないことがあります。

日常生活の様子と生活に支障を及ぼしている症状

日常生活の様子を詳細に確認されます。

日常生活のどの場面でどのような症状が出て、どのように生活に支障を及ぼしているのかを具体的に説明するよう求められます。

特に、受診のきっかけとなった症状については詳しく聴取されます。

症状が現れ始めた時期ときっかけ

日常生活に支障を及ぼしている症状の一つひとつについて、発症時期ときっかけを確認されます。

症状が現れ始めた具体的な時期と当時の生活、症状のきっかけと思われるエピソードなどを具体的に説明することになります。

症状の推移

発症から受診までの間に、症状がどのように変わったか、または変わっていないかについて確認されます。

症状に変化があるときは、悪化したか改善したか、変化のきっかけなども聞かれます。

既往歴

いつ頃、どのような病気やケガをしたのか、原因、症状、治療、経過などを確認されます。

また、受診時にも治療を継続している場合、治療を受けている病院、受診の頻度、処方されている薬の種類や一日に飲む回数なども聞かれることになります。

生活史(生まれ育った場所、学歴、職歴、結婚歴、家族など)

受診した人の生活史についても確認されます。

生まれた場所、住んでいた地域、卒業した学校、就職先、結婚や子どもの有無、家族との関係などを詳細に聞かれます。

付き添った家族も同じことを聞かれる

以上の内容について、医師はまず、付き添った家族や支援者から聴取し、続けて受診した人からも聴取します。

そして、内容の齟齬の有無やその程度を確認し、受診のきっかけとなった症状が加齢によるものか認知症によるものか判断する材料を収集します。

診察・問診から診断までの流れ

認知症の診断は、診察・問診以外にも身体検査、脳検査、脳画像診断検査、認知機能検査などの結果を踏まえて総合的に行われます。

診察・問診のみ、各種検査の結果のみで診断されることはありません。

認知症の診断で使用される主な検査は、以下のとおりです。

  • 身体検査:血液検査、尿検査、胸部X線検査、心電図検査、内分泌検査、血清梅毒反応
  • 脳検査:脳波検査、脳脊髄液検査、神経学的検査(腱反射など)
  • 脳画像診断検査:CT、MRI、SPECT、PET
  • 心理テスト(認知機能テスト):長谷川式認知症スケール(旧長谷川式簡易知能評価スケール)、ウェクスラー式知能検査、MMSE、アルツハイマーアセスメントスケール(日本版)
  • その他:遺伝子検査、病理検査など

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認知症のセカンドオピニオン

セカンドオピニオンとは、医師の診断や治療が適切か否か判断する目的で複数の医師に意見を求めた場合の、2人目以降の医師の所見や診断です。

英語では「second opinion」と表記し、日本ではセカンドオピニオンと訳されています。

認知症の診断は、認知症専門医でも困難なケースが多く、残念ながら誤診されることもあります。

認知症を早期に発見して早期に治療を開始することは大切ですが、それ以上に正しく診断してもらい、診断に基づく適切な治療や介護・ケアを受けることが大切です。

最初の医師の診断と他の医師の診断が異なるときは、医師にその旨を伝えて説明を求め、必要に応じて治療や介護・ケアの方針を修正します。

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離婚ハンドブック編集部

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家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
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