離婚成立日は協議離婚・裁判離婚・裁判離婚(判決、和解、認諾)で違う

  • 最終更新日: 2019.03.19

日本の法律は4種類の離婚の方法を規定していますが、それぞれ離婚の成立日が異なります。

離婚の方法

日本における離婚の方法は、協議離婚、調停離婚、審判離婚、裁判離婚の4つあり、また、裁判離婚は終局のしかたによって判決離婚、和解離婚、認諾離婚に分かれます。

離婚の種類成立条件
協議離婚離婚の届出
調停離婚調停の成立
審判離婚審判の確定
裁判離婚判決離婚判決の確定
和解離婚和解の成立
認諾離婚請求の認諾

通常は、夫婦で離婚やそれに伴う諸条件について話し合い、話し合いがまとまれば離婚の届出によって協議離婚します。

協議離婚できない事情がある場合は、家庭裁判所に離婚調停を申し立てる方法により調停離婚(または審判離婚)を目指し、調停離婚でも解決できない場合に離婚訴訟を起こして裁判離婚を請求します。

裁判離婚の手続きでは、被告が請求の認諾(原告の主張や請求を被告が全面的に認めること)をすれば認諾離婚、原告と被告で和解ができれば和解離婚、認諾も和解もできない場合は裁判所の判決による離婚をすることになります。

いずれの方法も「離婚の成立」という結果は同じですが、冒頭に書いたとおり離婚が成立する日や戸籍の記載が異なります。

関連記事

離婚の種類と手続の順番は?各離婚手続の方法と特徴は?

離婚の成立日

離婚の成立日について、離婚の方法ごとに解説していきます。

離婚の方法ごとの離婚の成立日をまとめると、以下のとおりとなります。

離婚の種類離婚の成立日
協議離婚離婚届が市区町村役場に受理された日
調停離婚調停が成立した日
審判離婚審判が確定した日
裁判離婚判決離婚判決が確定した日
和解離婚和解が成立した日(和解の内容が和解調書に記載された日)
認諾離婚被告が請求の認諾をした日(被告が請求の認諾をしたことが認諾調書に記載された日)

協議離婚の成立日

協議離婚の成立日は、「離婚届が市区町村役場に受理された日」です。

離婚届を提出した日ではなく、「受理された日」であることに注意してください。

平日の日中(役場の開庁時間)に担当窓口で離婚届を提出した場合、離婚届に不備不足がなければ当日に受理されるため、「提出日=受理日=離婚成立日」となります。

しかし、離婚届に不備があったり、戸籍謄本を添付しなかったりした(本籍地以外に届出)場合は受理されず、不備不足が解消した段階で受理されるため、提出日と受理日がずれることがあります。

また、土日祝日や夜間に離婚届を提出した場合は「預かり」となり、翌営業日以降に内容確認などが行われるため、提出してすぐに離婚が成立するわけではありません。

不備不足がなければ、提出日に遡って受理されたことになるため、「提出日=受理日=離婚成立日」となりますが、不備不足があれば提出日と受理日=離婚成立日がずれることになります。

関連記事

離婚届を休日に入手・提出する方法は?離婚届受理証明書の発行時期は?

調停離婚

調停離婚の成立日は、調停が成立した日です。

つまり、夫婦関係調整(離婚)調停が成立して調停調書が作成された時点で離婚は成立するのです。

しかし、調停が成立しただけでは戸籍の記載が変更されないため、市区町村役場へ離婚届を提出しなければなりません(報告的届出)。

離婚届の提出方法(報告的届出の方法)

届出人離婚調停の申立人
期限離婚調停成立後10日以内
届出場所原則として、本籍地の市区町村役場(本籍地以外への届出も可能)
必要書類
  • 調停調書謄本(省略謄本:戸籍記載に関係しない内容を省略した調停調書謄本)
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地以外に届け出る場合のみ
  • 印鑑(認印可)

離婚届の書き方

協議離婚の場合とは、以下の点が異なります。

離婚の種別欄調停にチェックを付ける

調停調書記載の成立年月日を記載する

未成年の子の氏名欄調停調書記載の親権者と同じ氏名を記載する
届出人署名欄申立人の署名と押印のみ(相手方は不要)
証人欄不要

なお、申立人が期限までに離婚届を提出しない場合、相手方が提出することも認められています。

離婚の種別欄を除き、審判離婚、裁判離婚(判決離婚、和解離婚、認諾離婚)でも同じように記載します。

関連記事

離婚届のダウンロードと書き方は?コンビニ印刷と書き方の見本は?

審判離婚の成立日

審判離婚の成立日は、審判が確定した日です。

家庭裁判所がした調停に代わる審判は、当事者から異議申立てがなされると当然に効力を失い、調停も不成立で終了します。

調停に代わる審判の告知から2週間が経過すると審判が確定し、確定日=離婚成立日となります。

離婚届の提出(報告的届出)と離婚届の書き方

調停離婚の場合と同じく、離婚調停の申立人が市区町村役場へ離婚届を提出しなければなりません。

届出人離婚調停の申立人
期限審判確定後10日以内
届出場所原則として、本籍地の市区町村役場(本籍地以外への届出も可能)
必要書類
  • 審判書謄本
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地以外に届け出る場合のみ
  • 印鑑(認印可)

離婚届の書き方は調停離婚の場合とほぼ同じですが、離婚の種別欄には審判にチェックし、審判確定日を記載します。

裁判離婚(判決離婚)の成立日

判決離婚の成立日は、判決が確定した日です。

離婚訴訟の判決については原告と被告が控訴することができ、高等裁判所で判決の内容が変更される可能性があります。

判決書が送達された日から2週間が経過すると判決が確定し、確定日=離婚成立日となります。

離婚届の提出(報告的届出)と離婚届の書き方

離婚判決が確定した場合も、離婚訴訟の原告が市区町村役場へ離婚届を提出しなければなりません。

届出人離婚訴訟の原告
期限判決確定後10日以内
届出場所原則として、本籍地の市区町村役場(本籍地以外への届出も可能)
必要書類
  • 判決謄本
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地以外に届け出る場合のみ
  • 印鑑(認印可)

離婚届の書き方は調停離婚の場合ほぼ同じですが、離婚の種別欄の判決にチェックし、判決確定日を記載します。

和解離婚の成立日

和解離婚の成立日は、和解が成立した日です。

つまり、原告と被告が和解に応じ、和解の内容が和解調書に記載された日が離婚成立日となります。

離婚届の提出(報告的届出)と離婚届の書き方

和解離婚をした後は、離婚訴訟の原告が市区町村役場へ離婚届を提出します。

届出人離婚訴訟の原告
期限判決確定後10日以内
届出場所原則として、本籍地の市区町村役場(本籍地以外への届出も可能)
必要書類
  • 和解調書謄本
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地以外に届け出る場合のみ
  • 印鑑(認印可)

離婚届の書き方は調停離婚の場合とほぼ同じですが、離婚の種別欄は和解にチェックし、和解成立年月日を記載してください。

認諾離婚の成立日

認諾離婚の成立日は、被告が請求の認諾をした日です。

被告が請求の認諾をしたことが認諾調書に記載された日が、離婚成立日となります。

離婚届の提出(報告的届出)と離婚届の書き方

認諾離婚をした場合も市区町村役場への報告的届出が必要です。

届出人離婚訴訟の原告
期限判決確定後10日以内
届出場所原則として、本籍地の市区町村役場(本籍地以外への届出も可能)
必要書類
  • 認諾調書謄本
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど)
  • 戸籍謄本(全部事項証明書):本籍地以外に届け出る場合のみ
  • 印鑑(認印可)

離婚届の書き方は調停離婚の場合とほぼ同じですが、離婚の種別欄は請求の認諾にチェックし、請求調書が作成された日を記載してください。

関連記事

離婚後の手続き一覧!子供の扶養など離婚後にやることのリストと順番

>>>「離婚」の記事一覧に戻る

アバター

離婚ハンドブック編集部

投稿者プロフィール

家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って12年の経験を踏まえ、「離婚ハンドブック」では、離婚に関する制度や手続きについて行政・司法機関よりも詳しく分かりやすく解説しています。
また、マイナンバー、国民年金、税金、養子縁組、青年後見など、日常生活の中で利用する制度や手続きを分かりやすく解説する記事も掲載しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

この著者の最新の記事

ピックアップ記事

  1. 離婚後 選択的共同親権
    離婚後単独親権に対する問題提起や批判は以前からありましたが、近年、欧米諸国などで採用されている離婚後…
  2. 専業主婦 離婚 準備
    「専業主婦(主夫)だけど離婚したい。でも、離婚後の生活が不安。」、「離婚したいが、専業主婦は離婚後に…
  3. 離婚協議書 公正証書
    協議離婚する場合、離婚することと諸条件について夫婦で話し合い、合意した内容を離婚合意書にまとめた上で…
  4. 離婚調停 相手方 準備
    「ある日突然、見知らぬ住所と差出人の名前が書かれた茶封筒が自宅のポストに届き、中を開けてみると「調停…
  5. 弁護士会照会制度
    離婚紛争を弁護士に依頼すると高額な費用がかかりますが、依頼によって得られるメリットもあります。 …
  6. モラハラ 離婚
    配偶者のモラハラ(モラルハラスメント)を理由に離婚したいと考える人は少なくありません。 しかし…
  7. 離婚調停 成立 調停条項
    離婚調停は、夫婦間で離婚やそれに伴う条件面の合意ができると調停調書が作成され、調停が成立します。 …
  8. 養育費 強制執行 手続き 流れ
    夫婦間で取り決めた養育費が支払われない場合の対応には、履行勧告、履行命令、強制執行があります。 …
  9. 離婚 弁護士費用 相場
    離婚を弁護士に依頼する場合、注意しなければならないのが弁護士費用です。 「離婚 弁護士費用 相…
  10. 離婚調停 弁護士
    「離婚調停で弁護士は必要か。」と聞かれたら、弁護士としての立場では「必要です。ぜひご依頼ください。」…

スポンサーリンク

ピックアップ記事

  1. 離婚後 選択的共同親権

    選択的共同親権とは?法務省が検討する「離婚後の親権の選択制」の意味

  2. 専業主婦 離婚 準備

    専業主婦の離婚準備:仕事と生活費、子どもの親権、年金のことなど

  3. 離婚協議書 公正証書

    離婚協議書を自分で作成:書き方サンプル付き!公正証書の作り方も解説

  4. 離婚調停 相手方 準備

    離婚調停を申し立てられた相手方が調停第1回期日までに準備すること

ページ上部へ戻る