離婚する夫婦の特徴は?どんな夫婦が離婚しやすい?

離婚する夫婦の特徴

離婚する夫婦の特徴は一つではありませんが、離婚紛争の依頼者や相手方を見ていると、ある程度類型化することができます。

「どんな夫婦が離婚しやすいか」を知ることは、自分や配偶者の言動や態度を振り返って離婚の危険がないか確認したり、夫婦円満のために関係性を改めたりするきっかけとなります。

離婚する夫婦の特徴

ほとんどの離婚紛争の当事者に共通する特徴が、「夫婦間のコミュニケーションに問題があること」です。

モラハラ(モラルハラスメント)、一方的に要求を伝えるだけ、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)を怠る、失敗を相手のせいにするなど、夫婦間で円滑なコミュニケーションがとれていないのです。

また、夫婦の一方または両方の性格行動傾向に問題があるケースや発達障害があるケースも少なくありません。

例えば、夫婦の一方または両方に浮気を繰り返す、生活費を渡さない、帰宅しない、夫婦関係よりも実家の親との関係を重視するなどの問題がある場合、夫婦関係が破綻しやすい傾向があります。

通常は、これらの問題がいくつも重なり合って夫婦関係が悪化し、離婚原因となります。

離婚する夫婦の特徴:コミュニケーションの問題

コミュニケーションは、人間関係を円滑に保つために不可欠なものです。

夫婦関係の維持にも重要な役割を果たしており、夫婦間のコミュニケーションに問題が生じると関係性に亀裂が入り、離婚に至ることがあります。

一方的に要求や指示を伝えるだけ

夫婦は、雑談から婚姻生活に必要な事柄の決定まで様々な内容について、日常的に言葉でコミュニケーションをとっています。

夫婦で話し合うという双方向のコミュニケーションをとることで、互いの意見や気持ちを知ることができ、夫婦関係が円満に保たれて婚姻生活も維持されているのです。

しかし、夫婦の一方が要求を伝えたり指示したりするだけの場合、コミュニケーションが一方通行になり、要求や指示をされるばかりの人が不満を募らせることになります。

その結果、夫婦関係がギクシャクし、離婚に至るおそれがあります。

一般的には、男性が一方的に指示や要求を繰り返すと思われがちですが、主張するだけで相手の話を聞かない女性もいますし、夫婦両方が一方的な主張を繰り返すだけの家庭もあります。

話を聞かない

一般的には、家族など親しい人から愚痴や悩み、心配事などを打ち明けられると親身になって話を聞くのが常識です。

しかし、親きょうだいや友人知人からの相談には親身になるにも関わらず、配偶者からの相談は受けつけない、または、まじめに聞かない人がいます。

例えば、仕事の失敗を上司に叱責されたことを打ち明けられて「自業自得だ。」と突き放したり、お隣さんとの関係で困っていることを相談されて「家のことはお前が何とかしろ。」と聞く耳を持たなかったりするのです。

何事も協力して助け合えると思っていた配偶者から冷たくあしらわれると、

ホウレンソウ(報告、連絡、相談)を怠る

婚姻生活を円満に維持するには、生活に関することを夫婦が話し合いで決めることが重要です。

例えば、家の購入、部屋のレイアウト、お金の使い方や貯め方、出産する場所や病院、子どもの進路や習い事などについて、夫婦で協議して互いに納得した上で選択することが求められます。

離婚する夫婦を見ていると、夫婦の一方または両方が何でも一人で決めてしまい、相手に相談・連絡・報告することを怠る人が少なからずいます。

夫婦関係が悪化してからホウレンソウを怠るようになった可能性もありますが、それ以前から、何でも一人で決めてしまい、自分の決定に相手を従わせようとしてきたことが明らかなケースもあります。

ホウレンソウを怠ると、配偶者が「信頼されていない。」、「ないがしろにされている。」などと不満を強め、夫婦関係が悪化してしまいます。

失敗を相手のせいにする

婚姻生活を送る中では、たくさん失敗をします。

例えば、旅行中に道を間違えて迷子になった、購入した商品が欠陥品だった、退職して起業したが数年で倒産したなどの失敗を経験することがあります。

通常は、自分に非があれば誤り、夫婦で今後の対応を話し合いますが、自分の非を認めることができず、失敗を相手のせいにしてしまうとどうでしょうか。

責任転嫁された相手は強い不満や憤りを覚えて批判や追及を強め、責任逃れをした人は責任転嫁や言い訳を重ね、夫婦喧嘩に発展するでしょう。

こうしたことが繰り返されることで当然に夫婦関係が悪化してしまいます。

たまたま気分が悪くてつい責任逃れをした場合はともかく、失敗を相手のせいにする習慣がついてしまうと、夫婦関係の亀裂は徐々に大きくなっていきます。

喧嘩が絶えない

夫婦関係が悪化すると、互いに些細なことでも敏感に反応し、夫婦喧嘩が絶えなくなります。

子どもの前でも構わず喧嘩する、外出先で喧嘩するなど場所を選ばなくなったり、感情をあらわにする、手が出るなどの言動に及んだりすることもあります。

喧嘩中は落ち着いてコミュニケーションをとることができず、相手のあらを探したり、根拠なく批判したりして夫婦関係をさらに悪化させてしまいます。

モラハラ(モラルハラスメント)

モラハラ(モラルハラスメント)とは、精神的な暴力や嫌がらせを意味する単語です。

身体的暴力はありませんが、言動や態度によって相手を精神的に追い詰める行為であり、もはやコミュニケーションの体もなしていません。

婚姻生活の中で日常的にモラハラが繰り返されることで徐々に夫婦関係が悪化し、モラハラ被害者が耐え切れなくなると離婚問題が表面化します。

ある言動や態度をモラハラと受け取るか否かは個人差が大きく、夫婦の一方が「モラハラ」だと認識しても、もう一方は「単なる会話だ」と認識しているというケースも珍しくありません。

一般的には、以下のような行為がモラハラに該当するとされています。

  • 配偶者を貶める
  • 配偶者を言葉で責め立てる
  • 配偶者を否定し続ける
  • 配偶者を束縛する
  • 自分の正当性ばかり主張する
  • 感情の起伏が激しい
  • 平気で嘘をつく

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離婚する夫婦の特徴:性格行動傾向の問題

もう一つの離婚する夫婦の特徴は、夫婦の一方または両方の性格行動傾向に著しい問題があることです。

浮気

浮気は、夫婦関係を破綻させる代表的な原因の一つです。

夫婦の貞操義務に違反する行為であり、民法にも離婚事由(離婚訴訟を提起できる要件)として規定されています。

配偶者の浮気が発覚すると、どれだけ関係が良好であった夫婦でも一気に関係性が悪化し、婚姻関係が破綻します。

離婚紛争の依頼者の中には復縁や当面別居を選択する人がいますが、配偶者の浮気を理由として離婚を主張する人が復縁したケースほほぼありません。

生活費を渡さない

配偶者が生活費を渡さないことも、夫婦関係が悪化する原因となります。

夫婦は、婚姻生活にかかる費用(婚姻費用)を資力に応じて分担する義務があります。

通常、夫婦間には収入や財産に差があるため、資力に応じて生活費を夫婦間で分担することになっており、支払われない場合は婚姻費用分担調停や審判で請求することができます。

ただし、浮気をして婚姻生活を破綻させた場合、配偶者に生活費を請求しても有責性を考慮して減額されたり認められなかったりすることがあります。

夫婦関係より実家の親との関係を優先する

ファザコンやマザコンという言葉がありますが、婚姻しても夫婦関係より実家の親との関係を優先してしまうと、夫婦関係が悪化するおそれがあります。

例えば、嫁姑関係が悪化したときに妻ではなく親の肩を持つ、親に呼び出されたからと言って家族旅行をキャンセルする、実家に入り浸って帰宅しないなどの事情は、夫婦関係が悪化する原因となります。

また、実家の親が家庭の問題に干渉してきた場合に容認することも、夫婦関係悪化を招きます。

実家の親と良好な関係を維持することは大切ですが、婚姻して自分の家庭を持った以上、実家の親ばかリ重視して家庭をないがしろにすると離婚の原因となりかねません。

帰宅しない

配偶者の一方が実家に居ついて帰宅しない、何かと理由をつけて外泊する、浮気相手の家に入り浸るなどの事情がある場合も、離婚に至るケースが多くなっています。

夫婦は硬い絆で結ばれているという人もいますが、物理的な距離が離れたり接触頻度が下がったりすると、精神的なつながりも薄れる傾向があります。

特に、浮気相手の家や実家など正当な理由がないのに帰宅しないことは、家に残された配偶者が離婚を決意する十分な理由となりますし、悪意の遺棄として慰謝料請求の根拠ともなり得ます。

依存

配偶者の一方がギャンブルやアルコールなどに依存している場合も、夫婦が離婚しやすい傾向にあります。

例えば、ギャンブル依存に陥った場合、家庭を顧みずにギャンブルを繰り返して莫大な借金を抱えますが、配偶者から制止されてもギャンブルを止められずさらに借金を繰り返します。

アルコール依存の場合、依存度が高まるにつれて何よりも飲酒を優先するようになり、勤務中に飲酒して解雇されたり、外出中に飲酒してトラブルになった通行人を暴行したり、日中から飲酒して家族に絡んだりします。

こうした状態が日常化することで夫婦関係が悪化し、離婚紛争に発展することがあるのです。

離婚する夫婦の特徴:発達障害

発達障害とは、生まれつき脳の発達が通常とは異なることにより、幼児期からコミュニケーション、行動、社会適応などに問題を抱えやすい状態です。

発達障害という名称から子どもの障害と思われがちですが、近年、大人の発達障害が社会問題となっています。

大人の発達障害とは、子どもの頃に発達障害の手当がなされないまま大人になり、大人になってから社会生活に支障が生じている状態です。

発達障害の人が婚姻して家庭を築いた場合、以下のような問題が起こりやすいものです。

  • 約束を守れない
  • 収入や資力を考えず欲しい物を欲しいだけ買う
  • 家事が不得手
  • 子育てがうまくできない

こうした問題が起こることによって夫婦の間に溝が生じ、離婚問題に発展することがあります。

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離婚ハンドブック編集部

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家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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