5分で分かる離婚届の書き方:ダウンロードから記入例、必要書類、提出先まで分かりやすく解説

協議離婚、調停離婚、裁判離婚など離婚の方法はいくつもありますが、いずれの方法でも離婚届は入手・作成し、市区町村役場に提出しなければなりません。

離婚届は役場の窓口に備え置かれていますが、役所のウェブサイトからダウンロードして作成することもできます。

目次

離婚届の様式は全国共通

離婚届とは、法務局戸籍課が管轄する書面で、市区町村役場(行政機関)へ離婚の届け出を行うために提出するものです。

協議離婚する場合、夫婦に離婚の意思があっても、離婚届が提出されない限り法律上は離婚したことにはなりません。

全国の市区町村役場や役場で入手できる離婚届は、多少ですが用紙の種類が異なっています。

そのため、「住んでいる地域の離婚届しか使えない。」と勘違いしている人が少なからずおり、そうした人をターゲットとして、ネットオークションやネットフリマなどで全国各地の離婚届が出品されています。

しかし、離婚届の様式は、戸籍法第76条、第77条(第63条を準用)、第77条の2や戸籍法施行規則に基づいた様式になっており、全国どこで入手した離婚届であっても使用することができます。

例えば、那覇市の市区町村役場で入手した離婚届を札幌市の市区町村役場へ提出しても、記載などに不備がなければ受理されます。

届出先があらかじめ記載されている場合

市区町村によっては、離婚届の届出先(離婚届の左上の「○○○長殿」の欄)があらかじめ記入されていることがあります。

「用紙が使えない。」と思うかもしれませんが、二重線で抹消して押印し、提出する地域の市区町村長に書き直せば使用できます。

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離婚届の入手方法

離婚届の入手方法は、以下の2つです。

市区町村役場の窓口で離婚届を入手する

離婚届は、通常、市区町村役場の戸籍担当窓口(自治体によって市民課、戸籍課、戸籍住民課などと名称が異なります。)で入手することができます。

日中に役場へ行けない人や、役場から離れた場所に住んでいる人のために、役場の夜間窓口や土日祝日窓口、出張所などにも置かれています。

婚姻届や転入・転出届などと同じ場所に備え置かれていることが多いですが、窓口で離婚届の交付を求める必要がある役場もあります。

日中はカウンターなどに備え置いて自由に持ち帰れるものの、夜間や土日祝日は窓口交付で対応する役場もあります。

市区町村役場のウェブサイトで離婚届をダウンロードする

離婚届の様式をウェブサイト上に掲載している市区町村役場があるので、ダウンロードして入手することもできます。

離婚届(記載例)の様式をダウンロードできるところもあります。

離婚届をダウンロードして入手する

離婚届をダウンロードするときは、留意する点が5つあります。

市区町村役場のウェブサイトからダウンロードする

ネット上には、個人や法人が作成した離婚届の様式データもありますが、戸籍法などの要件を満たしていない、様式が古いなどの理由で、市区町村役場に提出しても受理されない可能性があります。

離婚届をダウンロードするときは、市区町村役場のウェブサイトからダウンロードするようにしてください。

役場のウェブサイトであれば、法律の改正などに応じて随時離婚届のデータが更新されているため、安心してダウンロードすることができます。

ここでは、札幌市役所ホームページへのリンクを貼っておきます。

離婚届の様式だけでなく、離婚届の記載例、婚氏続称(離婚後も結婚中の氏を使い続けるための手続き)の届の様式や記載例も掲載されています。

宛先などが印字されていない離婚届をダウンロードする

離婚届をダウンロードする場合、宛先などが印字されていないことを確認してください。

市区町村役場のウェブサイトからダウンロードできる離婚届の中には、宛先などが印字済みのものがあります。

提出予定の役場のウェブサイトからダウンロードする場合は問題ありませんが、他地域の場合は訂正する手間がかかります。

なお、上にリンクを貼った札幌市役所ホームページの離婚届には宛先などが印字されていません。

書き方の見本(記載例)もダウンロードする

離婚届がダウンロードできる市区町村役場のウェブサイトの多くは、離婚届の書き方の見本(記載例)の様式もダウンロードできるようになっています。

書き方の見本を参考にしながら記入した方がスムースに離婚届を作成できるため、一緒にダウンロードするようにしてください。

A3の用紙にプリントアウトする

離婚届は、A3サイズです。

A4の用紙に縮小したり、A4の用紙2枚に分けたりしてプリントアウトしても、市区町村役場で受け付けてもらえないことがあります。

用紙のサイズで離婚届が受理されないことを考慮し、最初からA3の用紙にプリントアウトするようにしてください。

A4用紙にプリントアウトした後、A3用紙に拡大コピーしても問題はありません。

コンビニやプリント店を利用する

自宅のプリンターでA3用紙が使用できないときは、電磁記憶媒体(USBメモリーやSDカードなど)に保存したり、スマートフォンにダウンロードしたりして、コンビニやプリント店でプリントアウトする方法もあります。

その他、ネットプリントを活用する、インターネットカフェでプリントアウトするなどの方法も考えられます。

コンビニで離婚届を印刷する場合、印刷の向きや拡大率に注意が必要です。

カラーか白黒かについては指定がないため、好きな方を選んでください。

離婚届を書く前に決めておくこと

協議離婚をする場合、離婚届を書く前に決めておくことがあります。

離婚届を書く前に決めておく必要があること

  • 夫婦が離婚すること
  • 子どもの親権者(夫婦の間に子どもがいるとき

夫婦間に離婚することの合意がないと、協議離婚することはできません。

また、夫婦の間に未成年の子どもがいるときは、子どもの親権者を決めて離婚届に記載しないと、離婚届が受理されません。

離婚届を書く前に決めておきたいこと

  • 養育費
  • 面会交流
  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 年金分割

協議離婚では、夫婦が離婚することと子どもの親権者を決め、離婚届を作成して市区町村役場で受理されると離婚が成立します。

しかし、離婚後の生活や子どものことを考えると、子どもの養育費や面会交流、財産分与、慰謝料、年金分割などは離婚時に決めておきたいものです。

いずれも離婚後に取り決めることもできますが、離婚して他人同士になった男女がお金や子どものことを話し合うのはハードルが高いものです。

話し合いがまとまらないだけでなく、相手が話合いに応じてくれない、相手と連絡がつかなくなった、相手の所在が分からなくなったなどの状況に陥る可能性もあります。

また、家庭裁判所の調停などを利用しても、思うような取り決めができないことも珍しくありません。

そのため、できる限り離婚届を作成する前に取り決めておき、取り決めた内容を公正証書に残しておきましょう。

5分で分かる離婚届の書き方

離婚届は、戸籍法などに定められた行政機関への書類であり、必要な事項を正しく記載する必要があります。

離婚届の見本(記入例)

離婚届の見本(記入例)は、法務省ウェブサイトからダウンロードすることができます(上でリンクを貼った札幌市ウェブサイトでも、同様の記載例がダウンロードできます。)。

出典:札幌市

以下、離婚届の書き方について、札幌市の見本(記入例)を例にしながら各欄ごとに解説していきます。

届出日(「離婚届左上の平成○年◯月○日申出」)

市区町村役場へ離婚を届け出る年月日を記載します。

離婚届を役場の窓口に直接提出する場合は提出日を記載し、郵送する場合はポストに投函する日を記載します。

離婚届を作成した日ではないことに注意してください。

原則として、役場に離婚届を提出してもその場で受理されるのではなく、審査を経て受理されるので、離婚届の提出日=受付日=受理日とならないことがあります。

しかし、受理されると受付日にさかのぼって離婚が成立するので、結果的に提出日=受付日=受理日となり、離婚届記載の届出日が離婚した日として戸籍に記載されます。

そのため、記載した年月日が古すぎたり届出日より後になっていると、役場として都合が悪いので、訂正を求められることになります。

届出日のポイント
  • 窓口提出する場合:離婚届の提出日を記入
  • 郵送提出する場合:離婚届の投函日を記入

届出先(離婚届左上の「◯○○長殿」)

届出先は、離婚届を提出する市区町村の首長名を記載します。

実際は、「○○○長殿」と印字されているので、市区町村の名前を記載すれば足ります。

例えば、札幌市に提出するときは「札幌市」長殿、東京都豊島区に提出するときは「東京都豊島区」長殿と記載します。

届出先のポイント

あらかじめ届出先が印字された離婚届を入手し、離婚届を入手した役場とは別の役場に提出する場合、訂正線を引く必要があります。

例えば、「大阪府堺市長殿」と印字された離婚届を、「大阪府枚方市」に提出する場合、「大阪府枚方市長殿」と記載します。

⑴氏名・生年月日、住所、世帯主

離婚する夫婦それぞれの氏名、ふりがな、生年月日、住所、世帯主の氏名を記載します。

氏は結婚中の氏(旧姓ではなく婚氏)、住所と世帯主の氏名は住民票に記載されている(住民登録をしているところの)住所と世帯主の氏名を記入してください。

離婚届を提出する時点で夫婦が同居していれば同じ住所と世帯主の氏名を記載しますが、別居して住民票を移しているときは、夫婦で記載が異なることになります。

氏名は自署不要だが、戸籍通りに記載しなければならない

実は、氏名は自署する必要がなく、夫婦の一方が相手の名前を記載しても問題がありません。

一方で、戸籍通りに記載しないと本人が自署しても受理されません。

普段は略字や常用漢字を使用しており、住民票上もそれで通しているとしても、戸籍通りの漢字を記載する必要があるので、戸籍を確認しながら記入するのが無難です。

生年月日は和暦が基本

生年月日は、和暦でも西暦でもどちらでも良いという説明を見かけますが、正しいのは「和暦」です。

市区町村役場の方針や担当者の判断で西暦でも受理されることもありますが、訂正を求められることもあるので、最初から和暦で書き入れておきましょう。

また、和暦でも「平成」を「H」、「令和」を「R」と略すと100%訂正を求められるので、注意してください。

住所

住所を書くときは、「住民票に記載された住所」を「省略せず」に記入する必要があります。

夫婦の事情で住民票上の住所以外に住んでいる場合でも、住民票記載の住所を記入します。

また、「番地」「丁目」「号」を省略して「-(ハイフン)」に代えると訂正を求められるので、控えておきましょう。

マンション名も省略せず住民票のとおりに記載してください。

世帯主

世帯主欄に記入するのは、住民票上の世帯主の氏名です。

住所と同じく、住民票上の住所に住んでいなくても、住民票記載の世帯主を記入してください。

例外

別居している状態で離婚届と同時に転入届を提出する場合に限り、実際に住んでいる住所を記入し、その住所の世帯主を記入する必要があります。

氏名、生年月日、住所、世帯主のポイント
  • 氏名:戸籍どおりに記載(略字や常用漢字は不可)
  • 生年月日:戸籍どおりに和暦で記入
  • 住所:住民票上の住所を省略せずに記入
  • 世帯主:住民票上の世帯主の氏名を記入

⑵本籍、父母の氏名・父母との続柄

戸籍記載のとおりに夫婦の本籍、筆頭者の氏名、夫婦の父母、続柄を記載します。

本籍

本籍は、戸籍謄本(全部事項証明書)に記載されている本籍地を、省略せずに記載してください。

市区町村役場から戸籍謄本を取り寄せることもできますが、本籍が記載された住民票を1通取得すれば足ります。

筆頭者の氏名

筆頭者の氏名とは、戸籍や住民票の筆頭(一番目)に記載されている人の氏名のことです。

結婚時に氏が変わった人は相手の氏名、氏が変わらなかった人は自分の氏名を記載することになります。

父母の氏名、続柄

父母の氏名の欄には、生死を問わず、以下のルールに従って夫婦の父母の氏名を記入します。

夫婦の父母が法律上の結婚をしている父の氏名と母の名
夫婦の父母が離婚している父の氏名と母の氏名

夫婦の父母が婚姻中であれば同姓ですが、離婚後は別姓になっているので書き分けをする必要があるのです。

続柄欄には、長女や二男などと、夫婦の父母から見た続柄を記載します。

男女いずれも、2人目の子供については「次」という字は使わず、必ず「二」の漢数字を記入してください。

つまり、「二男」と「二女」と記入するのが正しく、「次男」や「次女」と記入すると訂正を求められます。

養子縁組や非嫡出子について

養子縁組をして実父母以外に養父母がいる場合は、この欄ではなく下にある「その他」欄に記入することになります。

また、非嫡出子の場合、父から認知されていれば父の氏名を記入しますが、未認知の場合は父子関係が明らかでないので空欄にしておきます。

氏名、生年月日、住所、世帯主のポイント
  • 本籍:戸籍どおりに省略せず記入
  • 筆頭者の氏名:戸籍どおりに記入(略字や常用漢字は不可)
  • 父母の氏名、続柄:父母が婚姻しているかによって記入内容が異なる、「次男」と「次女」は使わない

⑶⑷離婚の種別、婚姻前の氏にもどる者の本籍

離婚の種別、離婚により結婚前の氏にもどる人の本籍を記載します。

離婚後にどの戸籍に入るかを決める部分なので、離婚後の生活や子供のことなどを踏まえ、記入する内容を慎重に検討してください。

離婚の種別

離婚の種別は、協議離婚、調停離婚、審判離婚、判決(裁判離婚)、和解離婚、請求の認諾(認諾離婚)から選択した離婚方法にチェックを入れます。

協議離婚以外は、成立・確定・認諾の年月日も記入します。

婚姻前の氏にもどる者の本籍

「婚姻前の氏にもどる者」とは、戸籍の筆頭者ではなく、婚姻によって氏を変更し(結婚相手の戸籍に入り)、離婚により旧姓に戻る(結婚中の戸籍から出る)人のことです。

離婚して結婚中の戸籍から出る人は、結婚前の戸籍にもどるか、自分を筆頭者とする新しい戸籍を作ることが選択でき、どちらを選択するかによって「婚姻前の氏にもどる者の本籍」の記載が異なります。

  • 結婚前の戸籍にもどる(旧姓にもどる):離婚後にもどる戸籍(本籍)を記載
  • 離婚後に新しい戸籍を作成する(離婚後も結婚中の氏を使い続ける):何も記載しない

通常は「妻=婚姻前の氏に戻る者」が旧姓に戻ることが多いですが、この場合は「妻」「元の戸籍にもどる」にレ点を入れます。

ただし、妻が父母の戸籍(婚姻前の戸籍)に戻っても、子供は夫の戸籍に残ったままになるので、妻が親権者になって子供を引き取る場合、母子で戸籍と苗字が違うという事態が生じてしまいます。

そのため、離婚して子供を引き取るなら、妻を筆頭者とする新しい戸籍を作り、そこに子供を入れることになります。

この場合、「妻」「新しい戸籍をつくる」にレ点を入れ、「婚姻前の氏にもどる者の本籍」欄は空欄にしておきます。

一方で、その他の欄に「離婚の際に称していた氏を称する届」を行うことを記載して、離婚届の提出と同時に同届出を行います。

離婚届の書き方の中でも難しい箇所なので、迷うときは空欄のまま役場の窓口へ行き、担当者に事情を説明して書き方を教えてもらってください。

⑸未成年の子の氏名(未成年の子供の親権者を決める部分)

「夫が親権を行う子」と「妻が親権を行う子」のどちらに子供の氏名を記入するかによって、夫が親権者になるのか、妻が親権者になるのかが決まる、非常に重要な部分です。

事前に夫婦で十分に話し合った上で、夫または妻が親権を行う子の氏名をそれぞれ記載します。

民法では、子どものいる夫婦が離婚するときは、必ず子どもの親権者を定めなくてはならないと定められています。

父母が協議上の離婚をするときは、その協議で、その一方を親権者と定めなければならない。

(民法第819条第1項)

「未成年者の子の氏名」欄が空欄のままだと、離婚届は受付も受理もされません。

きょうだいがいるときは、一人ひとりの名前を記載する必要があり、父母できょうだいの親権者を分けることもできます。

間違って記入した場合

子どもの親権者について間違って記入した場合、捨て印では対応できません。

離婚届を提出する人が勝手に書き換えるのを阻止するために、必ず、訂正箇所に夫婦双方の訂正印を押印しなければならないと定められています。

親権者と戸籍の変動は連動していない

離婚届が受理されると、戸籍に、父母のどちらが子どもの親権者になったかが記載されます。

しかし、離婚届が受理されただけでは子どもの戸籍に変動はありません。

子どもの親権者が妻(離婚して婚姻中の戸籍から出た人)でも、子供は婚姻中の戸籍(夫の戸籍)に残ったままです。

結婚中の戸籍から出た人が子どもの親権者となり、子どもの戸籍を結婚中の戸籍から移したいときは、家庭裁判所に「子の氏の変更の審判」を申し立てて認められた後、入籍の届出をする必要があります。

⑹⑺同居の期間

同居を始めた年月と、別居を始めた年月を記載します。

結婚ではなく「同居を始めたとき」なので、結婚前に同居(同棲)を開始していたときは同居開始時期を記載します。

「別居したとき」の欄には、別居を開始した時期を記載します。

結婚後も同居していないときは、いずれも空欄のままにし、備考欄に「同居期間がないので、⑹⑺は空欄」と記載してください。

記憶があいまいなこともあると思いますが、行政の手続きでは同居と別居を住民票に基づいて判断するので、あいまいなまま記入しても大きな問題はありません。

⑻別居する前の住所

離婚前に別居歴がある場合は、別居直前まで夫婦で同居していた場所の住所を記載します。

別居歴がないときは空欄にしておき、備考欄に「同居期間がないので、⑻は空欄」と記載してください。

備考欄の記載は⑹⑺とまとめても問題ありません。

そもそも、この欄は国民動態調査のデータ収集を目的とする欄なので、無理に記載する必要はありません。

⑼⑽別居する前の世帯のおもな職業、夫妻の職業

離婚前の夫婦の主な仕事について、該当する項目にチェックをつけます。

別居する前の世帯のおもな仕事

主な仕事というのは、結婚期間中の主な収入源となっていた仕事です。

共働きの場合は収入が多い方の仕事に当てはまる欄にレ点を付けます。

夫妻の職業

「夫婦の職業」の欄は、国勢調査の年の4月1日から翌年3月31日に離婚届を提出するときにだけ回答する欄で、それ以外の期間には記載する必要はありません。

市区町村役場に職業の例示表が備え置かれているので、該当するものを探して数字2桁で記載します。

その他

その他の欄には、⑴~⑽までの記載で分かりにくいと思われる内容について、補足説明を記載します。

例えば、以下のような事情がある場合は、記入することになります。

  • 離婚の際に称していた氏を称する届出(婚氏続称)をする
  • 調停調書謄本を提出する
  • 判決確定証明書を提出する
  • 夫または妻が特別養子または普通養子
  • 未成年の子供が夫婦の戸籍以外の戸籍にいる
  • 届出人や証人が署名を自署できない

ただし、文章で詳細に説明するのが難しいときは、離婚届を直接窓口に持参して担当者に口頭で説明し、指示された内容を記載すれば足ります。

記載する事情がなければ、空欄にしておきます。

届出人署名押印

協議離婚するときは、夫婦が署名押印する必要があります。

署名は、夫婦の一方がもう一方の代筆で署名することは認められていません。

したがって、必ず離婚する夫婦自身が自署する必要があります。

離婚届の他の欄を夫婦の一方が記入する場合でも、署名欄は各自で自署しないと受理されません。

押印は、認印で足りますが、シャチハタやゴム印などは使用できません。

印鑑の氏は結婚中の氏でなければならず、また、夫婦で異なる印影の印鑑を使用する必要があります。

婚姻生活では同じ印鑑を使いまわしている夫婦も多いですが、離婚届には印影の異なる印鑑が2つ必要になるので、事前に準備しておきましょう。

外国人の場合は、母国語で自署すれば、押印や拇印は必要ありません。

証人(署名押印、生年月日、住所、本籍)

協議離婚では、離婚する夫婦以外の証人2人の署名押印、生年月日、住所、本籍の記載が必要になります。

証人になることができるのは、離婚する夫婦以外の成年者で、家族、親族、友人、知人、第三者などを問いません。

成年擬制がはたらく人(結婚により、法律上、成年者と見なされる人)や、本国法で成年と認められる年齢に達した外国籍の人も、証人になることができます。

ただし、成年擬制がはたらく人の場合は結婚の事実が分かる資料、外国籍の人の場合は本国法で成年と認められる年齢に達したことが分かる資料の提出を求められることもあります。

また、外国籍の人が証人になることもでき、以下のとおり記入することになります。

必要書類
  • 署名押印:本国の言語で署名(日本語表記は不可)、押印は不要
  • 生年月日:西暦で記載(和暦は不可)
  • 住所:在留カード記載の住所(日本語)
  • 本籍:本国の国籍(日本語)

友人や知人で証人のなり手がないか頼みにくい場合は、業者に代行を依頼することも可能です。

未成年の子がいる場合の取決め:面会交流、養育費の分担

未成年の子どもがいる夫婦が離婚するときは、面会交流や養育費の分担の取り決めについて、「取決めをしている。」又は「まだ決めていない。」の二択をチェックすることになります。

  • 面会交流:離婚後に子供と離れて暮らす親が、子供と交流すること
  • 養育費:離婚後に子供と離れて暮らす親が、子供の健全な成長のために負担するお金

「夫婦が離婚するときは子の監護に関する事項(面会交流や養育費など)を取り決める」という改正民法の条文に基づいて追加された内容です。

チェックしなくても離婚届は受理されますが、窓口で確認されることもあります。

日中連絡がとれるところ

離婚届の提出後に不備が発見された場合、担当者から連絡が入ることがあります。

また、夜間や休日祝日の届出、郵送による届け出の場合は、不備があっても担当者がその場で指摘することができません。

そのため、市区町村役場から夫婦に連絡が必要になったときのために、連絡先を記載する欄が設けられています。

日中に連絡がつく電話番号を記載しておきます。

字訂正、字加入、字削除(届出印)

離婚届の欄外には、捨印欄が設けられています(設けられていない離婚届もあります。)。

捨印とは、書面の記載の誤りを訂正するために、書類の欄外にあらかじめ捺印しておくことです。

離婚届を受理してもらうために必要なものではありませんが、届出印を捨印として欄外に押しておくと、役場が夫婦に確認の上で訂正作業を行うことができます。

親権者欄の訂正は捨て印ではできない

親権者欄でも書きましたが、子どもの親権者に関する書き間違いは、捨て印では対応できません。

必ず夫婦双方の押印が必要になります。

離婚届の提出

離婚届を作成したら、市区町村役場に提出します。

離婚届の提出先

法務省ウェブサイトでは「届出人の本籍地又は所在地の市役所、区役所又は町村役場」と記載されています。

しかし、本籍地や所在地以外の市区町村役場に提出しても、離婚届に不備がなければ受理されます。

ただし、本籍地や所在地の市区町村役場以外に提出するときは、戸籍謄本1通を提出する必要があります。

離婚届を提出する曜日や時間帯

離婚届は、市区町村役場の開庁時間に提出すれば、窓口担当者が記載内容や添付書類を確認し、不備があれば指摘してくれるので、たいていの場合、その日のうちに提出することができます。

一方で、役場の閉庁時間にも提出することができるようになっています。

仕事の都合などで土日祝日や夜間に離婚届を提出する場合、夜間休日窓口があれば同窓口が、夜間休日間窓口が整備されていないときは当直室・警備室・守衛室などが離婚届の受付窓口となります。

ただし、土日祝日や夜間には離婚届の受付を行うだけで受理はされず、翌開庁時間に内容等が審査されて不備がなければ提出日に遡って受理されます。

つまり、土日祝日や夜間に提出した離婚届は、「提出日に遡って受理」という規定により、平日の日中に提出した離婚届と同じく「提出日=受理日=離婚成立日」となるのです。

離婚届に添付する資料

離婚届に添付する資料は、離婚の方法によって異なります。

協議離婚

協議離婚の必要書類
  • 本人確認書類(運転免許証、パスポート、顔写真付きの住民基本台帳カードなど)
  • 認印
  • 戸籍謄本1通(本籍地以外に提出する場合)

離婚届を提出すると、窓口の担当者から本人確認をされるので、本人確認書類を持参します。

本人確認書類を忘れても離婚届は受け付けてもらえますが、後日、届出受理通知書が届きます。

認印は、離婚届に不備があったときの訂正用なので、離婚届に押印したのと同じ印鑑を持参する必要があります。

捨印をしている場合も、念のため、持参しておきましょう。

調停離婚、審判離婚、裁判離婚、認諾離婚、和解離婚

協議離婚以外の必要書類
  • 調停離婚:調停調書謄本
  • 審判離婚:審判書謄本と確定証明書
  • 裁判離婚:判決謄本と確定証明書
  • 認諾離婚:認諾調書謄本
  • 和解離婚:和解調書謄本

調停離婚、和解離婚、認諾離婚は成立時、審判離婚は審判確定時、裁判離婚は判決確定時に離婚が成立しますが、その後、市区町村役場へ届け出る必要があります。

いずれの場合も、本人確認書類と認印は持参してください。

本籍地以外に提出する場合は、戸籍謄本1通も必要です。

離婚届不受理申出

離婚届不受理申出とは、離婚届を勝手に提出されることを防ぐ目的で、提出された離婚届を受理しないよう市区町村役場へ申出を行っておく手続きです。

離婚届が市区町村役場へ提出されて受理されると、離婚意思の有無に関わらず離婚が有効に成立してしまい、離婚の無効や取消しを求めるには家庭裁判所の調停・審判や裁判を利用しなくてはなりません。

結婚相手が離婚届を勝手に提出するおそれがあるときは、あらかじめ離婚届不受理申出をしておくことで、離婚届が提出されても受理されずに済みます。

離婚届不受理申出は、離婚届を勝手に提出されたくない夫または妻が、市区町村役場に申出を行います(本籍地以外の役場で申出を行う場合、戸籍謄本1通が必要です。)。

申出書は、役場の窓口またウェブサイトで入手します。

必要事項を記載した申出書、認印、本人確認資料を持参して戸籍課の窓口に提出・提示します。

申出が受理されると、取下げが行われるまで離婚届は受理されなくなります。

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離婚届不受理申出とは?申出書の書き方と期限、取り下げ・解除期間は?

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離婚ハンドブック編集部

投稿者プロフィール

家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って12年の経験を踏まえ、「離婚ハンドブック」では、離婚に関する制度や手続きについて行政・司法機関よりも詳しく分かりやすく解説しています。
また、マイナンバー、国民年金、税金、養子縁組、青年後見など、日常生活の中で利用する制度や手続きを分かりやすく解説する記事も掲載しています。
サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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