ターミナルケアとは?認知症のターミナルケアは在宅、施設、病院?

ターミナルケア
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ターミナルケアは、終末期における身体的・精神的な苦痛を緩和・軽減することにより、クオリティオブライフ(QOL)を保ち、向上させるケアです。

この記事では、ターミナルケアの概要、認知症のターミナルケアの種類、実施時期・場所、認知症高齢者のターミナルケアについて解説します。

ターミナルケアとは

ターミナルケアとは、病気で死が間近に迫った人に対して、症状の回復・進行遅延・心身の機能維持のための治療ではなく、心身の苦痛を緩和・軽減してクオリティオブライフ(QOL)を維持・向上させる目的で行う医療や看護です。

ターミナルケアは、認知症などの病気により余命幾ばくもない人が、残された時間を自分らしく快適に過ごし、満足して死を迎えることができることを目指します。

ターミナル(terminal)は「末期、終末期」という意味があります。

「治療」という意味のキュア(cure)ではなく、「看護」という意味のケア(care)という単語が付されていることからも、治療よりもQOLを重視したものであることが分かります。

諸外国では「end of life care」と呼ばれることもありますが、日本ではターミナルケアという名称が定着しています。

ターミナルケアとホスピスの違い

ホスピスとは、人生の終末期に差し掛かった人の身体的・精神的な苦痛を緩和・軽減することを目的とする施設や病院のことです。

病気で余命わずかな人の心身の苦痛を和らげたり軽減したりする点はターミナルケアと共通します。

一方で、ターミナルケアが医療行為や看護行為を指すのに対し、ホスピスは施設や病院を指す言葉であるところが違います。

ただし、あくまで日本における違いであり、諸外国では、ターミナルケアとホスピスが同じ意味で使用されることも珍しくありません。

ターミナルケアと緩和ケア

緩和ケアとは、病気の完治が望めない人に対して、生命維持よりも心身の苦痛の緩和・軽減に重きをおき、QOLの維持・向上を目指すケアです。

ターミナルケアが、心身の苦痛を緩和・軽減して残された時間を穏やかに過ごせるようにする医療や看護であるのに対し、緩和ケアは、治療と苦痛の緩和・軽減を並行して行うところが違います。

一般的には、ターミナルケアは緩和ケアの一つとして位置づけられることが多くなっています。

ターミナルケアはいつから(開始する時期)

ターミナルケアを開始するということは、延命治療を諦めてQOLの維持・向上にシフトすることであり、いつから始めるかについては、病気になった本人の意思が最大限尊重されることになります。

ガンなどの病気の場合、治療の効果や病状から予測される余命などを考慮し、本人や家族と医師が協議を重ねてターミナルケアの開始を判断することになります。

認知症高齢者の場合、症状が進行すると意思表示が困難になるため、家族が判断することも珍しくありません。

また、寝たきりで生活全般に介助が必要になった、介助をしてもらっても食事ができなくなったなどの段階で、ターミナルケアを判断することもあります。

なお、延命治療を拒否する旨の意思表明を記載した書面(リビングウィル)を作成したり、エンディングノートにターミナルケアについての意思を記載したりする高齢者が増えています。

いずれにしても本人の意思が尊重され、本人の意思が確認できないときに家族が判断することになります。

ターミナルケアの種類

ターミナルケアは、身体的ケア、精神的ケア、社会的ケアの3つに分類することができます。

身体的ケア

身体的ケアとは、痛みなどの身体症状を薬などで緩和するケアです。

本人の状態に応じた適時適切な介助により、日常生活でストレスを感じないようにすることも大切な身体的ケアです。

例えば、着替え、食事、排泄、入浴などの解除が本人が希望したとおり実行されることで、ストレスを感じず過ごすことができます。

精神的ケア

精神的ケアとは、本人の精神的な苦痛や悩みを緩和するケアです。

好みの音楽を流す、思い出の品を近くに並べる、身の回りを清潔に保つなど、本人がリラックスして過ごせる環境を整え、できるだけストレスを感じずに済むようにしてあげます。

終末期になると、個人差はあるものの誰でも死の不安と直面化することになります。

死の不安から目をそらさせるのではなく、本人が感じている不安に寄り添い、気持ちを落ち着かせる関わりが大切です。

また、家族や知人友人、長年世話になってきた介護関係者など、本人が一緒にいて安心できる人と過ごす時間を確保することも、重要な精神的ケアです。

社会的ケアとは

社会的ケアとは、経済的な負担や社会とのつながりに関する悩みを緩和するケアです。

例えば、入院費用の負担を抑えるために在宅介護に切り替える、社会と切り離されて「自分は社会に必要ない人間なんだ」と落ち込まないよう寄り添って支えるなどのケアが考えられます。

重要なのは、精神的ケアを同じで家族や知人友人などと過ごす時間を確保することです。

家族や知人友人など信頼できる人と一緒に過ごすことで、孤独感や孤立感が緩和され、残りの人生を前向きに生きようという意欲が湧いてくるものです。

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ターミナルケアの実施場所(在宅、施設、病院)

ターミナルケアを行う場所は、主に在宅、施設、病院です。

在宅のターミナルケア

在宅ターミナルケアは、残された時間を家族と一緒に過ごせる上、住み慣れた家の中でリラックスすることができ、施設費用や入院費用も掛かりません。

一方で、四六時中本人の介助を行う人が必要になる、家族に介助の負担が重くのしかかる、本人と家族の関係性が悪くなるなどのリスクもあります。

施設のターミナルケア

介護老人保健施設、有料老人ホーム、特別養護老人ホームなどの施設では、ターミナルケアを行うことを見越して高齢者の入居を受け入れており、介護の専門職が適切にケアを行ってくれます。

また、在宅のターミナルケアに比べると家族の負担が少なく、本人も家族もストレスを感じにくいものです。

施設での生活は、適時適切な介助が受けられる反面、自宅に比べると周囲に気を遣ってリラックスしにくく、経済的な負担も大きくなります。

病院のターミナルケア

病院のターミナルケアは、本人の容体が急変したときに迅速な対応が期待できます。

また、看護の専門職がケアに当たるため、安心してケアを任せることができます。

一方で、自宅のようにリラックスすることは難しく、経済的な負担も大きいものです。

認知症高齢者のターミナルケア

認知症高齢者のターミナルケアについて見ていきましょう。

認知症高齢者のターミナルケアを開始する時期はいつから

認知症の終末期については明確な基準が見当たりませんが、寝たきりになって介助があっても食事ができなくなって以降を終末期と考えるのが一般的です。

認知症高齢者が寝たきりになる頃には認知機能も相当程度低下しており、自ら意思表示することができないことも多く、その場合は家族がターミナルケアの判断をすることになります。

認知症高齢者のターミナルケアをどこで行うか

高齢者自身は、自宅でターミナルケアを受けることを希望する人が多いですが、認知症のある高齢者を自宅に引き取ってケアすることは、家族にとって大きな負担となります。

そのため、自宅でケアを行うにしても、随時、医療や介護の専門職の手を借りながら実践する意識を持っておくことが大切です。

施設や病院でターミナルケアを受ける場合、医療や介護の専門職にケアを任せることができるので家族の負担は少なくて済みますが、自宅と異なる場所で生活することを余儀なくされた本人にとっては、自宅以外にいること自体がストレスになってしまうリスクがあります。

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家事事件(離婚、遺産分割、成年後見など)を専門に取り扱って11年になります。
これまでの実務経験から、当事者自身が離婚に関する知識を得て、自分で考えて判断することが「後悔の少ない離婚」につながるという考えており、その考えに基づいて「離婚ハンドブック」を運営しています。
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