養子縁組許可審判とは?申立て方法と手続き費用は?子供との縁組で必要?

未成年の子どもと養子縁組をする場合、原則として、家庭裁判所に「養子縁組許可」審判を申し立て、許可の審判を得る必要があります。

養子縁組許可審判とは

養子縁組許可審判とは、未成年者との養子縁組の届出が受理されるために、家庭裁判所に養子縁組の許可を求める手続きです。

養子縁組とは

養子縁組とは、血縁関係のない人同士の間に、法律上の親子関係を成立させ、実の親子関係と同じ効力を生じさせる手続きです。

養子縁組には普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があります。

普通養子縁組養子と実親の親子関係を維持しながら、養子と養親の間に親子関係を成立させる
特別養子縁組養子と実親の親子関係を断絶させ、養子と養親の間に親子関係を成立させる

特別養子縁組は、実親が子どもを虐待していたなど特別な事情がある場合の手続きであり、一般的に養子縁組といえば「普通養子縁組」のことです。

この記事でも以下、養子縁組を普通養子縁組として使用しています。

養子縁組の成立要件

養子縁組を成立させるには、法律に規定された以下の要件を満たさなければなりません。

  • 養親が成年である
  • 養子が養親の尊属または年長者ではない
  • 【後見人が被後見人を養子にする場合】、家庭裁判所の許可を得た★
  • 【婚姻中の人が未成年者を養子にする場合】、夫婦が一緒に養親になる
  • 【養親または養子となる人が結婚している場合】、配偶者の同意がある
  • 養親または養子となる人に、養親または養子になる意思がある
  • 【養子が15歳未満の場合】、法定代理人が縁組の承諾をする
  • 【養子となる人が未成年者の場合】家庭裁判所の許可を得た
  • 養子縁組の届出をする

赤字部分は未成年の子どもとの養子縁組に関する要件

※★マークは養子縁組許可審判が必要なケース

養子縁組許可審判を申し立てる必要がある場合

養子縁組の成立に養子縁組許可審判が必要になる場合については、民法第794条と民法第798条に規定されています。

民法第794条

後見人が被後見人(未成年被後見人及び成年被後見人をいう。以下同じ。)を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。後見人の任務が終了した後、まだその管理の計算が終わらない間も、同様とする。

(民法第794条)

条文の後見人には、成年後見制度における成年後見人などと未成年後見人の両方が含まれます。

後見人が被後見人と養子縁組をする場合、被後見人を養子とすることの許可と、未成年者を養子とすることの許可を得る必要があります。

また、未成年者が15歳未満の場合、養子縁組の代諾者として家庭裁判所に特別代理人または後見監督人を選任させる必要があります。

民法第796条

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得なければならない。ただし、自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は、この限りでない。

(民法第798条)

原則として、「未成年者を養子とする」場合は、家庭裁判所に養子縁組許可審判を申し立てて、許可を得なければなりません。

しかし、「ただし書」のとおり、自分の直系卑属(子供や孫など)または配偶者の直系卑属(子供や孫など)を養子とする場合は、家庭裁判所の許可は不要です。

未成年の子どもであっても、養親との関係によっては養子縁組許可審判を経ずに縁組を成立させることができるのです。

例えば、連れ子再婚をして再婚相手と子どもを養子縁組させる場合、市区町村役場に養子縁組の届出をすれば縁組が成立し、養子縁組許可審判を申し立てる必要はありません。

配偶者の連れ子を養子とするには、配偶者の同意が必要です(民法第796条)。

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養子縁組許可審判の申立て手続き

養子縁組許可審判は、家庭裁判所に申し立てを行う必要があります。

申立権者(申立人)

養親となる人です。

養親となる人が婚姻している場合、配偶者とともに未成年者を養子縁組する必要があります(民法第795条)。

ただし、配偶者の嫡出子を養子とする場合(連れ子養子)、または、配偶者が行方不明などで意思表示できない場合は、単独で養子縁組することができます(民法第795条ただし書)。

申立先(管轄の家庭裁判所)

養子となる人の住所地の家庭裁判所です。

養親となる人の住所地への申立ては認められません。

必要書類

養子縁組許可審判では、以下の書類を揃える必要があります。

申立書:1通

  • 申立人の戸籍謄本(全部事項証明書):1通
  • 未成年者の戸籍謄本(全部事項証明書):1通

【未成年者が15歳未満の場合】

  • 法定代理人(代諾者)の戸籍謄本(全部事項証明書)

養子となる人(未成年者)が15歳未満の場合、親権者などの法定代理人が未成年者の代わりに養子縁組を承諾する(民法第797条第1項)ため、法定代理人の戸籍謄本も提出しなければなりません。

なお、子どもが15歳以上であれば、子ども自身の要支援雲の意思が尊重されるようになり、代諾者の承諾がなくても手続きを進めることができるようになります。

その他、追加で資料提出を指示されることがあります。

必要書類

  • 収入印紙:800円分
  • 郵便切手:家庭裁判所が指定した金額と枚数

養子縁組許可審判の審理と審判

養子縁組許可審判の申立てが受理されると、家庭裁判所が、養子縁組をすることが養子となる人(未成年者や被後見人)の利益(福祉)にかなうか否かについて審理を行います。

一般的な審理の流れは、以下のとおりです。

調査・審問

裁判官の命令を受けた家庭裁判所調査官が、申立人、未成年者(被後見人)、養子縁組の代諾者(未成年者が15歳未満の場合のみ)を裁判所に呼び出して事情を聴取したり、裁判官が直に審問したりします。

また、養子縁組が成立することで影響を受ける親族などに対して照会書が送付され、意向確認がなされます。

審判

家庭裁判所は、調査や審問の結果に基づいて養子縁組を許可するか否かの判断を示します。

審判結果に不服がある場合、審判書謄本で通知されたときから2週間以内に即時抗告の手続きをとれば、高等裁判所で再審理されます。

2週間の広告期間が経過すると審判が確定し、養子縁組の届出ができる状態になります。

養子縁組の届出

養子縁組許可審判は、家庭裁判所が、養親となる人と養子となる人が養子縁組することを許可する手続きであり、審判が出ても養子縁組は成立しません。

養子縁組を成立させるには、養親となる人と養子となる人が養子縁組の届出を行う必要があります。

届出人

養親となる人、及び、養子となる人(養子となる人が15歳未満の場合は、縁組の承諾をした法定代理人)です。

届出場所

養親となる人または養子となる人の本籍地、または、所在地の市区町村役所です。

必要書類

  • 養子縁組届書:1通(成人の証人2人の署名押印があるもの、養子が15歳未満かつ親権者以外に監護者がいる場合は、監護者が同意した旨の記載が必要)
  • 養親となる人の戸籍謄本(全部事項証明書):1通(本籍地以外に届け出る場合のみ)
  • 養子となる人の戸籍謄本(全部事項証明書):1通(同上)
  • 届出人の印鑑:認印可、シャチハタ不可
  • 届出人の本人確認書類:運転免許証、パスポート、住民基本台帳カードなど

【養子となる人が未成年者の場合】

  • 家庭裁判所の審判書謄本及び確定証明書

【後見人が被後見人と養子縁組する場合】

  • 家庭裁判所の審判書謄本及び確定証明書

【養子または養子となる人に配偶者がいる場合】

  • 配偶者の同意書(配偶者とともに届け出する場合は不要)

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【参考】

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サイト上では詳細なプロフィールは明かしておらず、仕事の依頼も受けていません。

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